21年度の計画で遅れていたコントロール群のサンプルを作成し、初年度の予定は22年度の前半で達成された。2型糖尿病ラット(GKラット)での虚血再灌流性急性腎障害モデルを完成し、正常ラットと比較検討を行った。データを解析し、予想していた全てのパラメータにてGKラットの腎障害がコントロール群に比べて有意に高度でなく、結果対してもう少し解析が必要ではあるが本研究でのコントロール群のデータは得られた。また、カプサイシンやその他の刺激が知覚神経バニロイド受容体を活性化することで放出されるCGRPの影響を検討も終了し予想されたデータも得られたが、糖尿病ラットを食事によって作成したのだが、糖尿病の程度のばらつきがあるのかCGRPの産生量にばらつきがあるため、再検討中である。22年度予定していた、アンチトロンビン(ATIII)に対する検討を行った。虚血再灌流に伴うトロンビン阻害による抗凝固作用ではなく、CGRPの産生を亢進する結果、血管内皮細胞からのPGI2の産生を亢進させ、TNF-α産生亢進を抑制し、急性腎障害を軽減するかどうかを検討した。アンチトロンビン(ATIII)によるCGRP産生の亢進の結果、GKラットでの腎障害を軽減すると仮定していたが、いくつかのパラメーターにて有意差の出ていないものがあり、サンプルの検討とデータの解析を現在も行っているところである。モデルの作成は予定よりもスムーズに進んだので、23年度に予定しているダナパロイド投与ラットの作成も平行して進めており、血液サンプルや組織のサンプルを牧集中であるが、測定や染色などは次年度の予算で行う予定としている。
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