• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

拡散強調MRスペクトラムによるCRPSモデルでの末梢浮腫発生メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21592024
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

中村 俊康  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70265859)

研究分担者 押尾 晃一  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90185588)
キーワード複合性局所疼痛症侯群 / 慢性疼痛動物モデル / 拡散強調MRI / 拡散強調スペクトロスコピー / みかけの拡散係数 / T2値 / 末梢浮腫 / 異常疼痛
研究概要

本研究では複合性局所疼痛症候群(CRPS)の重要な他覚所見のひとつである末梢の浮腫に着目し、慢性疼痛動物モデルに対して拡散強調MR Spectroscopyを行い、末梢浮腫の早期診断の可能性を検討し、CRPSにおける客観的な診断法を確立することを目的とする。本研究により診断に難渋することが多いCRPSの早期診断が可能になれば、臨床的意義は大きい。今年度は程度の異なる神経損傷モデル(神経切断、神経圧挫15分、神経切断後縫合)と慢性疼痛動物モデルであるChangモデルを計8匹作製し、支配筋である下腿三頭筋のMR撮像を行い、T2値、ADC値変化を術後1、2、3、5、7、14、28日に観察、比較した。また、疼痛閾値の低下をダイナミックプランタ・エステシオメータを用い、定量的に評価した。Foot printerによる下腿三頭筋機能評価と電気生理学的検討もあわせて行った。その結果、Changモデルは神経切断モデルおよび神経再支配モデルよりもADC値とT2値の上昇は緩徐であり、圧挫モデルのADC値、T2値経過に似たパターンを14日まで示し、その後神経切断モデルよりもADC値、T2値ともに高値を示し、神経縫合モデルのように減少に転ずることはなかった。このことから慢性疼痛動物モデルでは浮腫が緩徐に、かつ長期間継続し、神経切断および再神経支配過程とは異なるパターンで浮腫が発生し、この所見により神経切断や回復可能な神経損傷とは鑑別できる可能性があることが示唆された。

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi