嚢胞性腎疾患患者に腎細胞癌が効率に発症することやコハク酸とα-ケトグルタル酸をラットに投与するとGタンパク質共役受容体(GPCR:G protein-coupled receptor)を介してレニン-アンジオテンシン系を活性化することで腎血管性高血圧を来すという報告から、嚢胞性腎疾患における腎性高血圧および発癌をきたすメカニズムにGPCRであるGPR91、GPR99が癌遺伝子的に機能していると我々は考えている。 本年度は、孤発性腎細胞癌の癌部/非癌部およびPKD/ACKDの嚢胞部と腎細胞癌部でのGPR91、GPR99発現の検討を進めた。 一方で、精巣腫瘍特異的発現を示すDMNT3Lの生物学的機能、臨床学的意義を明らかにした。
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