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2009 年度 実績報告書

抗体結合型磁性ナノ粒子を用いた前立腺癌転移巣選択的磁場誘導加温法の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 21592055
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

河合 憲康  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20254279)

研究分担者 小林 猛  中部大学, 応用生物学部, 教授 (10043324)
戸澤 啓一  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40264733)
橋本 良博  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (40244561)
安藤 亮介  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (00529175)
郡 健二郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
キーワード前立腺癌 / 転移巣治療 / 磁場誘導加温法 / ナノテクノロジー
研究概要

1.動物実験モデル作成:本研究の目的は前立腺癌の転移巣に対し選択的に磁場誘導加温を実施するための基礎研究が目的である。その方法の一つに抗体結合型磁性ナノ粒子を用いる。実験モデルとしてヒト前立腺癌細胞株をヌードマウスの皮下に移植したモデルがある。さらに臨床における前立腺癌の転移巣の代衷といえば骨転移巣である。将来骨転移巣の磁場誘導組織内加温を実施することを考えると、骨転移モデルが必要である。今回は骨転移部の環境が再現されればよいので、骨浸潤モデルを作成した。F344ラットオス8週齢を用いた。麻酔下で大腿筋を鈍的に裂いて大腿骨を露出。大腿骨の筋膜を剥離。その直上に名古屋市立大学大学院実験病態病理学講座で樹立されたラット前立腺癌PLS-Pの腫瘍塊を移植し創を閉鎖。3週間後にはPLS-Pが浸潤し前立腺癌の骨浸潤モデルを作成することができた。これに対し、磁場誘導組織内加温法が有効かどうかを検討するために、この腫瘍塊に直接MCL: magnetic cationic liposome脂質包埋型磁性ナノ粒子を注入し、ラットに交番磁場照射をすることにより磁場誘導組織内加温法を実施した。結果としては骨浸潤巣における前立腺癌腫瘍塊は縮小した。また骨浸潤による骨破壊も抑制された。
2.前立腺細胞膜特異抗原prostate membrane specific antigen: PMSAに対する抗体(抗PMSA抗体)の性状の確認。抗PMSA抗体が前立腺細胞膜に特異性があるかを検討した。F344ラットの前立腺、膀胱、腎臓、心臓、肺、大腸、肝臓を用いて抗PMSA抗体を用いた免疫染色を実施したところ、前立腺が特異的に染色された。前立腺はラットとヒトの前立腺全摘術の標本を用いて検討しところ、前立腺は間質ではなく前立腺上皮が特異的に染色されていた。ヒト前立腺癌細胞株を蛍光標識した抗PMSA抗体を用いて免疫染色したところ、前立腺癌細胞の細胞膜が特異的に染色された。抗PMSA抗体は前立腺癌細胞膜に選択的に結合することがわかった。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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