研究分担者 |
馬場 志郎 北里大学, 医学部, 教授 (00051889)
松本 和将 北里大学, 医学部, 講師 (70306603)
岡安 勲 北里大学, 医学部, 教授 (20014342)
柳澤 信之 北里大学, 医学部, 講師 (80337914)
小幡 文弥 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (60129236)
久保 誠 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (40464804)
田畑 健一 北里大学, 医学部, 助教 (20327414)
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研究概要 |
ハイリスク限局性前立腺癌に対し、HSV-tk遺伝子発現アデノウイルスベクターを前立腺内に注入し、抗ウイルス剤であるガンシクロビルを全身投与した後、根治的前立腺摘除術を施行した場合の直接的な抗腫瘍効果と、間接的な免疫学的効果の解析・評価を目的とした。 術後5年以内に35%以上の確率で再発するとされる予後不良前立腺癌(Kattan Nomogram 115点以上)を対象とし、HSV-tk遺伝子発現アデノウイルスベクターを前立腺内に注入し、抗ウイルス剤であるガンシクロビルを全身投与した後(計2サイクル施行)、根治的前立腺摘除術を施行した。 5症例における解析の結果、同治療後の血清PSA値の低下に加え、activated Tリンパ球(CD8+DR+, CD4+DR+)の持続的な増加と、regulatory Tリンパ球(CD4+CD25+)の減少、naiveおよびmemory Tリンパ球(CD4+CD62L+, CD4+CD62L-)の変動が確認された。また病理学的評価において、変性した癌組織内には、L26陽性B cellと比較して、cytotoxic T cell(CD8)が優位に浸潤しており、CD68陽性マクロファージの遊走も増加するなど、同遺伝子治療による免疫担当細胞の誘導が確認された。これらより、同遺伝子治療により、その臨床効果と合わせて患者免疫の応答が確認され、現在、腫瘍特異的免疫担当細胞の検出につき解析を進めている。
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