研究課題/領域番号 |
21592065
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野宮 明 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30372379)
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研究分担者 |
小泉 憲裕 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (10396765)
松本 洋一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60111473)
光石 衛 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90183110)
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キーワード | 医用工学 / 泌尿器科学 / 結石学 |
研究概要 |
平成23年度は引き続き(1)生体内の結石を高精度に追従・破砕できるシステムの開発に関する研究と(2)結石モデル動物の作成および、モデル動物膀胱内の結石に対する照射試験を中心に行ってきた。 (1)現時点での課題として、HIFUによる気泡群や機構部の振動発生が患部に対する追従誤差の増大をもたらし、これが超音波画像を変化させ、追従誤差をさらに悪化させること挙げられ、この追従誤差の解決策としては、以下の3手法を用いて検討してきた。 (1)患者の呼吸による臓器運動の周期性に着目した追従制御手法の開発。 (2)振動除去フィルタのシステム組み込み。 (3)気泡群による像の変化の影響を受けていない部分の形状を認識することにより、気泡群に対してロバストにターゲットの位置を認識する方法を開発。 上記手法について平成21年度から研究を開始し、現在呼吸性移動を模したターゲットを99%の確率で追従できることを確認できた。 (2)平成22年度までに完成した結石のモデル動物(ラット)を作成を用いて平成23年度はモデル動物の膀胱結石に対するHIFU照射を開始し、超音波画像上は砕石を確認できた。ただし、もともとの結石形状がわかりにくく、HIFUで砕石された形跡を鑑別しにくい、ラットが小動物であるがゆえにプローブのサイズがラットに合わない、被毛によって鮮明な超音波画像を得にくい、モデル動物の作成時の致死率が高いなど、今後の研究で克服すべき課題は多い。今後は、ラットモデルに対する照射方法、動物種選定の再検討を行いつつ、研究を進めていく予定である。
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