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2010 年度 実績報告書

精子幹細胞からの精子形成培養法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21592080
研究機関横浜市立大学

研究代表者

小川 毅彦  横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50254222)

研究分担者 湯村 寧  横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (30522023)
キーワード精子形成 / 精子幹細胞 / 培養
研究概要

精子形成にはそれをサポートする周囲の体細胞が必須であることから、in vitro精子形成にも生殖細胞とそれらの周囲の体細胞を元来の関係性を保ちながら培養できる器官培養が有利であると、我々は考えて本研究を開始した。平成21年度に始まる本研究においては、主として器官培養法をもちいて、生後間もないマウス精巣組織片を気体-液体界面において培養した。また精子形成の進行をモニターするために減数分裂特異的にGFPを発現するトランスジェニックマウスを用いて精子形成の進行を簡便にモニターできる系を用いた。さまざまな培養条件を検討した結果、温度は34℃、培養液はαMEM+10%FBSがベストであることが判明した。その条件において減数分裂が完了し、半数体精子細胞が産生されることを見出した。しかしながら、その効率は非常に低く、半数体細胞の出現はごく稀であった。平成22年度においては、引き続き培養条件の検討を繰り返したが、その中でFBSの代わりに血清代替物としてKSRを用いる実験を行ったところ、完全な精子形成がin vitroで進行することを発見した。これはまったく予想外の成果であったが、その条件で得られた精子から産仔を取ることにも成功し、また凍結保存した組織でも解凍後に精子形成を誘導できることも見出した。その成果を論文にし、Natureに発表した。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] In vitro production of functional sperm in cultured neonatal mouse testes.2011

    • 著者名/発表者名
      Sato T, Katagiri K, Gohbara A, Inoue K, Ogonuki N, Ogura A, Kubota Y, Ogawa T
    • 雑誌名

      Nature

      巻: 471 ページ: 504-507

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Proliferation of Mouse Spermatogonial Stem Cells in Microdrop Culture.2010

    • 著者名/発表者名
      Araki Y, Sato T, Katagiri K, Kubota Y, Araki Y, Ogawa T
    • 雑誌名

      Biology of Reproduction

      巻: 83 ページ: 951-957

    • 査読あり
  • [雑誌論文] In Vitro Murine Spermatogenesis in an Organ Culture System.2010

    • 著者名/発表者名
      Gohbara A, Katagiri K, Sato T, Kubota Y, Kagechika H, ArakiY, Araki Y, Ogawa T
    • 雑誌名

      Biology of Reproduction

      巻: 83 ページ: 261-267

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 精子幹細胞の培養と精子形成(総説)2010

    • 著者名/発表者名
      小川毅彦
    • 雑誌名

      日本生殖内分泌学会雑誌

      巻: 15 ページ: 13-18

  • [雑誌論文] 哺乳類の精子幹細胞のマニピュレーション:医学的な展望や課題を含めて2010

    • 著者名/発表者名
      小川毅彦
    • 雑誌名

      細胞工学

      巻: 29 ページ: 687-692

  • [学会発表] in vitro精子形成の進展2011

    • 著者名/発表者名
      小川毅彦
    • 学会等名
      第6回 日本生殖再生医学会
    • 発表場所
      シェーンバッハ・サボー、東京(招待講演)
    • 年月日
      2011-03-13
  • [学会発表] 精子幹細胞の培養とin vitro精子形成の進展/シンポジウム「精子形成研究のあらたなるフロンティア:幹細胞から精子の品質まで」2010

    • 著者名/発表者名
      小川毅彦
    • 学会等名
      第55回日本生殖医学会総会
    • 発表場所
      徳島市あわぎんホール徳島(招待講演)
    • 年月日
      2010-11-12
  • [学会発表] In vitro production of functional sperm in cultured neonatal mouse testes.2010

    • 著者名/発表者名
      Ogawa T, Sato T, Katagiri K, Kubota Y.
    • 学会等名
      Cold Spring Harbor Symposium on Germ Cells
    • 発表場所
      New York, USA.
    • 年月日
      2010-10-08

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公開日: 2012-07-19  

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