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2009 年度 実績報告書

子宮内膜症病態メカニズムに関与するリポキシゲナーゼ経路関連因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21592110
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

山崎 彰子  慶應義塾大学, 医学部, 研究員 (60528777)

研究分担者 丸山 哲夫  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10209702)
内田 浩  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90286534)
キーワード子宮内膜症 / 疼痛 / リポキシゲナーゼ / ロイコトリエン / リポキシン / 脂質メディエーター
研究概要

子宮内膜症により、月経困難症や慢性骨盤痛、といった女性のQOLを著しく損なう症状が随伴することは、女性の社会進出が著しい今日では看過できない問題である。本研究では、3年間にわたり、子宮内膜症の発症・進展・慢性化機序、特に、リポキシゲナーゼ経路とそこで合成される脂質メディエーターのはたらきに着目しながら、子宮内膜症の病態メカニズムの鍵となる因子の同定および機能解析を行い、新たな治療法の開発に結び付けていく計画であるが、本年度は、以下の成果を得た。患者の同意を得て採取した子宮内膜症患者由来卵巣チョコレート嚢胞組織と、子宮内膜症を発症していない患者より採取した正所性内膜組織よりそれぞれTotal RNAを抽出し、リアルタイムPCR法にて5-リポキシゲナーゼ(LOX)、12-LOX、15-LOXのmRNA量を定量し、両組織間での発現量の差を比較した。その結果、5-LOX mRNAならびに15-LOX mRNAが、卵巣チョコレート嚢胞組織において正所性内膜組織に比して有意に高発現していた。一方、12-LOXに関しては両組織間で発現量に有意な差は認められなかった。5-LOXはロイコトリエン類生成の鍵酵素であり、炎症反応に深く関与している。一方、15-LOXもヒドロキシ酸類やリポキシン類生成に関与する重要な酵素であり、炎症応答を制御していることが示唆されている。これらの酵素が子宮内膜症病巣局所で特異的に高発現していることより、子宮内膜症の発症および慢性化にも何らかの重要な役割を果たしている可能性があり、これらの酵素の阻害剤などが子宮内膜症治療に役立つのではないかと考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Up-regulation of 5- and 15-lipoxygenases in endometriosis2009

    • 著者名/発表者名
      Kajitani T, et al.
    • 学会等名
      The 25th Annual Meeting of the European Society of Human Reproduction and Embryology
    • 発表場所
      アムステルダム(オランダ)
    • 年月日
      20090628-20090701

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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