内臓脂肪と皮下脂肪由来の液性因子の骨塩量に及ぼす非荷重効果の差に関する研究

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21592140
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 産婦人科学
• 研究機関: 鹿児島大学
• 研究代表者: 堂地 勉 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (60150413)
• 研究分担者: 岩元 一朗 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (50281225) ; 辻 隆広 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (50311882)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 骨塩量 / 内臓脂肪 / 皮下脂肪 / 液性因子 / エストロゲン

研究概要

肥満が骨塩量と関連(正の相関)していることはよく知られている。肥満の骨塩量に及ぼす影響は脂肪組織の重量による荷重効果と脂肪組織由来のエストロゲンなどによる非荷重効果で説明されてきた。内臓と皮下脂肪組織ではそこから分泌されるホルモンの多寡が異なる。脂肪組織由来の液性因子の骨に及ぼす影響は内臓と皮下脂肪組織では異なる可能性がある。躯幹脂肪(皮下脂肪+内臓脂肪)と末梢脂肪組織(皮下脂肪のみ)を測定し、躯幹脂肪と末梢脂肪組織の骨(左腕)に及ぼす非荷重効果の違いについて検討した。その結果、躯幹脂肪組織が末梢脂肪組織に比べて量的に少ないにもかかわらず、液性因子を介して骨に影響を及ぼすことが判明した。メタボリック症候群で骨が低いという報告がある。今回の検討から、メタボリック症候群では骨は最初には増加するが、進行すると低下していくことが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Large parasitic myomas in abdominal subcutaneous adipose tissue along a previous myomectomy scar (2012)
  • 著者名/発表者名: Yanazume S, Tsuji T, Yoshioka T, Yamasaki H, Yoshinaga M, Douchi T.
  • 雑誌名: J Obstet Gynaecol Res
  • DOI: doi:10.1111/j.1447-0756.2011.01784.x
  • 査読あり
• [雑誌論文] Relative contribution of weight-bearing and non-weight-bearing effect of adipose tissue to bone mineral density in postmenopausal women (2011)
  • 著者名/発表者名: Kawamura Y, Yanazume Y, Kuwahata A, Yonehara Y, Iwamoto I, Tsuji T, Douchi T.
  • 雑誌名: J Obstet Gynaecol Res 巻: 37(4) ページ: 319-24
  • DOI: doi:10.1111/j.1447-0756.2010.01352.x.Epub2011Jan5
  • 査読あり
• [雑誌論文] Difference in non-weight-bearing effects on bone mineral density between trunk and peripheral fat mass in women with polycystic ovary syndrome (2010)
  • 著者名/発表者名: Yanazume Y, Kawamura Y, Kuwahata A, Yonehara Y, Matsuo T, Iwamoto I, Douchi T.
  • 雑誌名: J Obstet Gynaecol Res 巻: 36(2) ページ: 352-6
  • 査読あり
• [雑誌論文] 骨粗鬆症診療における産婦人科医の役割-閉経後乳がん治療薬(アロマターゼ阻害薬)の有害事象に関する検討) (2010)
  • 著者名/発表者名: 古謝将一郎、岩元一朗、堂地勉, 他
  • 雑誌名: Osteoporosis Japan 巻: 18(3) ページ: 534-536
  • 査読あり
• [雑誌論文] 体脂肪組織の骨塩量(BMD)に及ぼす影響-非荷重効果と荷重効果の影響の強さの差異に関する検討- (2010)
  • 著者名/発表者名: 河村幸枝、福田美香、堂地勉, 他
  • 雑誌名: Osteoporosis Japan 巻: 18(3) ページ: 466-468
  • 査読あり
• [雑誌論文] 肥満症up date (2010)
  • 著者名/発表者名: 堂地勉
  • 雑誌名: 肥満に伴う諸問題-病態と治療「肥満と婦人科疾患」綜合臨床 巻: 59(9) ページ: 1956-1963
• [雑誌論文] Adverse events and bone health during anastrozole therapy in postmenopausal Japanese breast cancer patients (2009)
  • 著者名/発表者名: Sagara Y, Kosha S, Baba S, Dokiya F, Tamada S, Sagara Y, Matsuyama Y, Ohi Y, Ando M, Rai Y, Sagara Y, Douchi T.
  • 雑誌名: Breast Cancer 巻: 17(3) ページ: 212-7
  • 査読あり
• [雑誌論文] メタボリックシンドローム (2009)
  • 著者名/発表者名: 岩元一朗、堂地勉
  • 雑誌名: 臨床婦人科産科 巻: 63 ページ: 836-843
• [雑誌論文] 閉経と脂質異常症 (2009)
  • 著者名/発表者名: 堂地勉
  • 雑誌名: 日本産科婦人科学会鹿児島地方部会雑誌 巻: 17 ページ: 1-7
• [学会発表] 体脂肪分布・体組織成分と骨塩量の関連性 (2010)
  • 著者名/発表者名: 堂地勉
  • 学会等名: 第25回日本更年期医学会学術集会
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2010-10-02
• [学会発表] 閉経後乳がん治療薬(アロマターゼ阻害薬)の有害事象に関する検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 古謝将一郎、岩元一朗、堂地勉, 他
  • 学会等名: 第123回鹿児島産科婦人科学会
  • 発表場所: 鹿児島市
  • 年月日: 2010-09-18
• [学会発表] 体脂肪組織の骨塩量(BMD)に及ぼす影響～非荷重効果と荷重効果の影響の強さの差異に関する検討～ (2009)
  • 著者名/発表者名: 河村幸枝、福田美香、堂地勉
  • 学会等名: 第20回婦人科骨粗鬆症研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-11-14
• [学会発表] 体脂肪組織の骨塩量(BMD)に及ぼす影響～非荷重効果と荷重効果の影響の強さの差異に関する検討～ (2009)
  • 著者名/発表者名: 河村幸枝、岩元一朗、堂地勉, 他
  • 学会等名: 第24回日本更年期医学会学術集会
  • 発表場所: 青森市
  • 年月日: 2009-10-03
• [学会発表] 躯幹の筋肉量は他の部位の筋肉量よりも閉経の影響を受けやすい (2009)
  • 著者名/発表者名: 福田美香、岩元一朗、堂地勉, 他
  • 学会等名: 第24回日本更年期医学会学術集会
  • 発表場所: 青森市
  • 年月日: 2009-10-03
• [学会発表] 中高年医学最新の話題 (2009)
  • 著者名/発表者名: 堂地勉
  • 学会等名: 川薩地区産婦人科医会
  • 発表場所: 薩摩川内市
  • 年月日: 2009-05-09
• [学会発表] 躯幹脂肪量と末梢脂肪組織の骨塩量(BMD)に及ぼす非荷重効果の相違に関する検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 桑波田暁子、岩元一朗、堂地勉
  • 学会等名: 第61回日本産科婦人科学会学術集会
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 2009-04-04