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2009 年度 実績報告書

サイトメガロウイルスによる聴覚障害メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21592162
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

小川 洋  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (70264554)

研究分担者 松井 隆道  公立大学法人福島県立医科大学, 医学部, 助教 (40404876)
生田 和史  公立大学法人福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60512184)
キーワードウイルス / 難聴
研究概要

マウスCMVウイルス(MCMV)を、生後24時間以内のマウス(Balb/c)へ脳内接種した。陰性対照としてウイルスを腹腔内接種、またはPBSを脳内接種した。それぞれのマウスの聴力検査をABR検査により施行した。ウイルス接種マウスは還流固定・脱灰・ホルマリン固定・薄切を行った。マウス脳内、蝸牛内におけるMCMV抗原陽性部位の同定は、MCMV IE3に対する特異的抗体を用いた染色により行った。
約半数のマウスが死滅するウイルス量の脳内接種により、接種3週後では1/3に片側難聴、1/3に両側難聴をきたした。難聴は時間経過とともに進行し、6週までには全例に両側難聴が認められた。ウイルス抗原は接種1週後でラセン神経節に認められたが2週以降は認められなかった。陰性対照群では、6週目において腹腔内ウイルス接種では23匹中1匹に両側難聴が認められたが、PBSを脳内投与した例では6匹全例において難聴は認められなかった。
MCMVを生後24時間以内のマウスへ脳内接種することにより、全例で難聴が引き起こされることが確認できた。MCMVの腹腔内接種やPBSの脳内接種では難聴は引き起こされず、本実験での難聴はMCMVによるものと考えられる。ウイルス抗原陽性部位はラセン神経節であったが、ウイルス接種2週以降では認められなかった。さらに抗原陰性状態での感染を検討するために、レーザーマイクロダイセクション法によるMCMV DNA検出を試行中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 先天性サイトメガロウイルスと聴覚障害2009

    • 著者名/発表者名
      小川洋
    • 雑誌名

      日本耳鼻咽喉科学会誌 112

      ページ: 814-817

  • [学会発表] サイトメガロウイルス感染モデルマウスを用いた聴覚障害の解析2009

    • 著者名/発表者名
      生田和史
    • 学会等名
      第57回日本ウイルス学会学術集会
    • 年月日
      2009-10-26
  • [学会発表] 人工内耳手術時得られた外リンパ液におけるサイトメガロウイルスの存在について2009

    • 著者名/発表者名
      小川洋
    • 学会等名
      第19回日本耳科学会
    • 年月日
      2009-10-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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