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2010 年度 実績報告書

内耳疾患診断のバイオマーカーCTP-迅速検出法の開発と臨床応用-

研究課題

研究課題/領域番号 21592169
研究機関日本医科大学

研究代表者

池園 哲郎  日本医科大学, 医学部, 准教授 (80277491)

キーワード耳鼻科 / トランスレーショナルスタディ
研究概要

1.前処理方法の最適化
POCTでnative蛋白を検出することが目的である。今まで、抗体とCTP蛋白が「非還元状態で」反応するかどうかを検討してきたが、適度な還元が必要であることが判明した。すなわち、還元剤として抗原抗体反応阻害しないマイルドな還元剤2-MEAを用いた場合、DTT+ヨードアセトアミド(IAA)を用いた場合、の2種類を検討した。それぞれにおいて変性剤としてSDS、Urea、NP40の効果を比較検討した。エライザ法による検討を行った。その結果、2MEAの還元力は低く実用的でない。強い還元剤ジチオスレイトール(DTT)を用いてまずサンプルを前処理し、余剰還元力を打ち消す能力(開裂したS-S結合を再結合させないようにSH基をアルキル化する)のあるヨードアセトアミド(IAA)を加えてからエライザを行う方法を検討している。これ、ヒト外リンパとヒト血清の間に十分な反応性の違いが見られた。本方法によってNative CTPを検出できる可能性がある。
2.ELISA系の最適化
上記の結果を基に、抗CTPペプチド・ポリクローナル抗体12種類を、エライザプレートの固相、捕捉抗体としてそれぞれ使用し、CTPとの反応性をエライザ法で測定する。外リンパと、コントロールの溶血血液を比較して、反応性がもっとも高い組み合わせを検証する。現在のところ、本方法による豚外リンパでのエライザ構築の精度を検討している。
3.ポジティブコントロールとしてのブタ外リンパの採取
狂牛病の影響からウシサンプルが入手できなくなり、現在我々はブタ頭蓋を屠畜場から購入し、手術用顕微鏡を用いて削開し、内耳から外リンパを採取している。現在のところ、モルモットなどの齧歯類などでも検討を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] CTP (Cochlin-tomoprotein) detection in the profuse fluid leakage (gusher) from cochleostomy.Acta Otolaryngol.2010

    • 著者名/発表者名
      Ikezono T, Sugizaki K, et al.
    • 雑誌名

      Acta Otolaryngol

      巻: 130 ページ: 881-887

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The performance of CTP detection test for the diagnosis of perilymphatic fistula2010

    • 著者名/発表者名
      Ikezono T, Shindo S, et al
    • 雑誌名

      Audiol Neurootol

      巻: 15 ページ: 168-174

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cochlin-tomoprotein (CTP) detection test identifies traumatic perilymphatic fistula due to penetrating middle ear injury

    • 著者名/発表者名
      Ikezono T, Shindo S
    • 雑誌名

      Acta Otolaryngol

      巻: (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] シンポジウム 感音難聴とめまい:病態はどこまで分かったか 外リンパ瘻~その確定診断がもたらす新しい難聴・めまい診療~2010

    • 著者名/発表者名
      池園哲郎
    • 学会等名
      第111回日本耳鼻咽喉科学会総会
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2010-05-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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