研究課題/領域番号 |
21592192
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
平野 滋 京都大学, 医学研究科, 講師 (10303827)
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研究分担者 |
金丸 眞一 京都大学, 医学研究科, 非常勤講師 (00271510)
楯谷 一郎 京都大学, 医学研究科, 助教 (20526363)
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キーワード | 喉頭 / 声帯 / 再生 / 幹細胞 / 損傷治癒 / FACS / SP細胞 / 表面マーカー |
研究概要 |
● 声帯粘膜の再生における幹細胞の役割を調べるために、声帯粘膜損傷後のSP細胞の発現についてラットを用いた実験を行っている。ラットの声帯粘膜を損傷した後に、1、3、7日、その後1週間ごと6週までの各タイムポイントで喉頭を摘出、SP細胞のマーカーであるABCG染色を用いてSP細胞の同定をおこなった。その結果、正常粘膜における発現は黄斑部において高く、ラインケ腔において低かったが、ラインケ腔における損傷後には、この部位のSP細胞の発現が3日目からおこり、1週目で増大、その後は低下していった。SP細胞が損傷後比較的早期の段階で発現することがわかり、粘膜の再生に寄与している可能性を示した。SP細胞の由来はいまのところ不明であるが、声帯特有の組織幹細胞である可能性、あるいは骨髄由来の循環細胞の可能性などが考えられ、今後の検討課題と考えられた。 ● 研究成果の意義:声帯粘膜はいったん破綻すると発声障害から失声へといたるが、そこには創傷治癒機構、組織再生機構の理解が必要である。これまでは粘膜内の線維芽細胞や細胞外マトリックス、サイトカインなどが主に注目を集めて研究されてきたが、これでは説明できない現象が多々あった。本研究では、声帯組織再生における幹細胞の役割を見出そうとするものであり、今後の声帯再生研究においてきわめて重要な課題と考える,また、これらの機構解明により新たな治療戦略を発明することが可能である。
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