研究概要 |
本研究では、1.ミュラー細胞と視神経アストロサイトのともに網膜神経節細胞(RGC)死を保護するがミュラー細胞はRGC死の抑制効果が強く、アストロサイトは神経突起伸長の促進作用が強いこと、2.アストロサイトのRGC死や神経突起伸長に関連性が強い遺伝子の特定を行い、EGFR,Gabbr2,Agtrlaなどは保護効果に関与し、Id3、Egrl,Gjalp,App,Nr2f2などは障害効果に強く関与すること、3.セロトニントランスポーター阻害剤の1つであるフロキゼチンがRGC死の新しい抑制作用があること、4.ミュラー細胞による細胞外グルタミン酸の調整に重要な役割を示すグルタミン酸トランスポーターであるGLASTとGLT-1では機能が異なり、GLASTはRGC保護的に作用するのに対し、GLT-1は神経障害性に作用する場合があること、5.これまで困難であった軸索流の可視化をex vivoで可能にするシステムの開発、6.CFP-Thy1マウスを用いて、ex vivoにおけるRGC死の定量的評価システムの開発を行った。
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