研究課題/領域番号 |
21592221
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
間渕 文彦 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (20322125)
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研究分担者 |
櫻田 庸一 山梨大学, 医学部附属病院, 医員 (90456476)
柏木 賢治 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (30194723)
山縣 然太朗 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (10210337)
飯島 裕幸 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (80114362)
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キーワード | 遺伝学 / 緑内障 / estrogen receptor beta / 眼圧 / 遺伝子多型 / POAG / ESR2 / SNP |
研究概要 |
緑内障は、視神経の脱落により高度の視機能障害を来す疾患であり、臨床的には、視野狭窄を認め、末期には視力低下も伴う。緑内障の中で最も頻度が高い原発開放隅角緑内障(POAG)の発症、進行において、高眼圧は最も重要な危険因子と考えられ、現在の臨床の場においては、眼圧下降が唯一確立された治療手段といっても過言ではない。しかし、眼圧上昇に関与する感受性遺伝子の検索は未だ不充分である。Estrogenは受容体と複合体を形成し、様々な遺伝子の転写を活性化する。これら受容体として、estrogen receptor alpha(ESR1)とbeta(ESR2)が知られており、眼内においてもその存在が報告されている。我々は、ESR2遺伝子の2つの多型(rs1256031,rs4986938)の頻度が女性POAG症例で高く、rs1256031遺伝子多型のリスクアリルを持っている程、眼圧が高いことをみいだした。本研究を発展させ、ESR2遺伝子の眼圧上昇、POAG発症への関与のメカニズムを明らかにするため、本遺伝子全領域について多型解析を行い、病態に直接関与している遺伝子多型を同定するため、ESR2遺伝子全領域における一塩基多型(SNP)の中で、マーカーに適していると考えられるタグSNP3つ(rs1256049,rs1273916,rs1256120)を選定し、allele specific primer real time PCR法を用いて遺伝子型を決定した。そして各SNPにおけるPOAG群、control群の多型頻度、眼圧との関連について検討したところ、これらSNPには有意な関連は認められなかった。よってこれらSNPと連鎖の少ない他の領域のSNPがPOAG発症に関与していると考えられた。更にタグSNPを選定解析し、発症に関与しているSNPの絞り込み同定を行っていく。
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