研究課題/領域番号 |
21592239
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
松田 彰 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00312348)
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研究分担者 |
川崎 諭 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (60347458)
森 和彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (40252001)
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キーワード | ステロイド緑内障 / ゲノムメチル化 / 遺伝子多型 |
研究概要 |
平成21年度はヒト培養線維柱帯細胞をデキサメサゾン添加状態で2週間培養しメチル化状態の変化をイルミナ社製メチル化アレイを用いて網羅的に解析した。その結果有意にメチル化状態が変化した23遺伝子を検出した。その後、それぞれの遺伝子のメチル化状態の経時的変化、および遺伝子発現量の変化を をバイサルフィトシークエンス法およびリアルタイムPCR法にて検討した。その結果、βカテニンおよびN-カドヘリンと結合し、線維柱帯細胞の細胞動態に変化を及ぼす遺伝子Xを同定し、現在その機能および線維柱帯細胞における役割を詳細に検討している。具体的には遺伝子Xの抗体を作成するとともに、遺伝子Xをサブクローニングし、哺乳類細胞においてタンパク質発現を誘導する発現ベクター系を構築して、現在細胞形態、増殖能、マトリックス産生能、貪食能などの指標を観察している。線維柱帯細胞の培養計に関しては、初代線維柱帯細胞の培養系を立ち上げるとともに、より大量の生細胞を必要とするたんぱく質関連の実験の施行のため、不死化ヒト線維柱体細胞を米国の研究者から譲与を受け培養を開始した。 また、研究代表者の松田の移動にともない、新任地の順天堂大学においても倫理委員会の承認を得て、ステロイド緑内障患者の患者対照相関研究を開始している。今年度は上述の23遺伝子の一塩基多型のジェノタイピングを検討した。現在のところまだステロイド緑内障の発症と相関する有意な遺伝子多型は検出されていない。
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