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2010 年度 実績報告書

サル近視モデルを用いたオルソケラトロジーの近視進行抑制効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21592254
研究機関筑波大学

研究代表者

平岡 孝浩  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30359575)

研究分担者 加治 優一  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (50361332)
キーワード近視 / オルソケラトロジー / 眼軸長 / 波面収差
研究概要

オルソケラトロジー治療群とコントロール群に群分けし,屈折、眼軸長、波面収差、角膜形状について経時的な評価を開始した.現在まで約半年のfollow upが終了したが,眼軸長に関しては,すでに両群間の有意差が認められており,オルソケラトロジー治療群において有意に眼軸の伸長が抑制されているという結果が得られている.今後1年間まで治療を継続することにより,この差がどのように変化するのか,つまりさらに差が広がるのか,一定の差で安定するのか,もしくは差が縮まってしまうのかを注意深く見守りたい。これらの眼軸伸長抑制にどのファクターが関わっているのかという点については最も興味深い点ではあるが,現在までに波面収差や角膜形状との有意な相関関係は得られていない.今後1年間のfollow upが終了した時点で再検討を行う予定である.また1年が経過した時点で,両群ともに片眼のみ矯正を中止する予定である.つまり,それぞれの矯正法を同一個体の片眼のみで継続する.この片眼矯正を半年継続することにより,同一個体の左右眼でどのような相違が生じるかという点についても検討を行う予定である.そして治療を中止すると近視進行抑制効果が消失してしまうのか,もしくは維持されるのかという点についても明らかにしたい,これまでに得られた結果は下記に示したように,複数の学会や論文,著書にまとめて報告している.今回得られた結果は,オルソケラトロジーが小児の近視進行抑制効果を有するという点について明らかなエビデンスを持って証明したという点において,極めて重要な発見であり,現在の高い近視の有病率や近視に伴う様々な眼合併症の発生を考えると,その社会的意義は非常に大きいと言える.来年度もさらにデータを蓄積し,詳細な検討を進める予定である.

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Influence of overnight orthokeratology on axial length elongation in childhood myopia2011

    • 著者名/発表者名
      Kakita Tetsuhiko
    • 雑誌名

      Invest Ophthalmol Vis Sci

      巻: Epub ahead of print ページ: Epub ahead of print

    • 査読あり
  • [雑誌論文] オルソケラトロジーの原理と角膜形状変化2010

    • 著者名/発表者名
      平岡孝浩
    • 雑誌名

      あたらしい眼科

      巻: 27 ページ: 1493-1499

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 就寝時装用オルソケラトロジーレンズの臨床評価2010

    • 著者名/発表者名
      平岡孝浩
    • 雑誌名

      日本コンタクトレンズ学会誌

      巻: 52 ページ: S1-S7

    • 査読あり
  • [学会発表] Higher-Order Aberrations and Quality of Vision during Overnight Orthokeratology2011

    • 著者名/発表者名
      Hiraoka Takahiro
    • 学会等名
      Asia Pacific Academy of Ophthalmology Congress 2011
    • 発表場所
      Sydney Convention and Exhibition Centre (Sydney, Australia)
    • 年月日
      2011-03-23
  • [学会発表] Quality of Vision and Higher-Order Aberrations after Ovemight Orthokeratology2010

    • 著者名/発表者名
      Hiraoka Takahiro
    • 学会等名
      2^<nd> Asia Orthokeratology and Specialty Lens Conference
    • 発表場所
      The Westin Miyako Kyoto (Kyoto, Japan)
    • 年月日
      2010-12-03
  • [学会発表] 第5回オルソケラトロジー講習会合併症と対処法2010

    • 著者名/発表者名
      平岡孝浩
    • 学会等名
      第64回日本臨床眼科学会総会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル(兵庫県)
    • 年月日
      2010-11-14
  • [学会発表] 第4回オルソケラトロジー講習会処方の手順2010

    • 著者名/発表者名
      平岡孝浩
    • 学会等名
      第53回日本コンタクトレンズ学会総会
    • 発表場所
      京王プラザホテル(東京都)
    • 年月日
      2010-07-11
  • [学会発表] オルソケラトロジーによる角膜後面形状変化の経時的評価2010

    • 著者名/発表者名
      平岡孝浩
    • 学会等名
      第53回日本コンタクトレンズ学会総会
    • 発表場所
      京王プラザホテル(東京都)
    • 年月日
      2010-07-10
  • [学会発表] 第3回オルソケラトロジー講習会処方の手順2010

    • 著者名/発表者名
      平岡孝浩
    • 学会等名
      第114回日本眼科学会総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場(愛知県)
    • 年月日
      2010-04-18
  • [図書] 眼科ケア はじめてのオルソケラトロジー 処方の手順とチェックポイント2010

    • 著者名/発表者名
      平岡孝浩
    • 総ページ数
      784-788
    • 出版者
      (株)メディカ出版

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公開日: 2012-07-19  

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