研究課題/領域番号 |
21592271
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡田 忠雄 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (30344469)
|
研究分担者 |
尾崎 倫孝 北海道大学, 大学院・医学研究科, 特任教授 (80256510)
|
キーワード | 迅速遺伝子解析 / 細菌プロファイリング / T-RFLP法 / 16S-rRNA / 胆道閉鎖症 / 胆管炎 / 糞便 / バイオロジカル・マーカー |
研究概要 |
我々は本研究において、胆道閉鎖症患児の初診時糞便を採取し、また葛西手術時に胆汁を採取することで、糞便検体、胆嚢内胆汁検体をTerminal-Restriction Fragment Length Polymorphism(T-RFLP法)を用いて、今までに指摘されていない腸内細菌叢を検索して新たな腸内細菌プロファイルを作製し、(1)胆管炎の早期診断、(2)葛西術後の経過例を臨床的減黄例、非減黄例、肝硬変に伴う症状発症例(消化管出血例、腹水例)に群別科し、新規腸内細菌の予後推測へのバイオロジカル・マーカーとしての関連、更に、(3)動物実験を含めた胆道閉鎖症病因に関する新規細菌感染の関与、の3点を検討することを研究目的とする。 研究開始の初年度(平成21年)からおこなっている、 1)胆道閉鎖症患児での胆嚢胆汁、糞便採取の継続と対照群として乳児総胆管拡張症の胆嚢胆汁、糞便採取 2)胆道閉鎖症術後で胆管炎発症児の糞便採取を本年度も、継続しておこなった。 本年度(平成23年)としては、 3)分子生物学的手法による細菌プロファイルの作製(16S rRNA遺伝子部分塩基配列T-RFLP解析)を胆汁検体、糞便検体で施行、 4)T-RFLP法解析による細菌クラスターの同定をおこなった。その後、本研究目的である、 5)胆道閉鎖症胆管炎症例における糞便T=RFLP法細菌クラスター解析から胆管炎の早期診断への応用:胆道閉鎖症術後の胆管炎発症時の糞便を経時的に検討することで、細菌クラスターの変化を比較し、糞便細菌プロファイルから胆管炎を早期に診断 6)T-RFLP法で得た細菌プロファイルが胆道閉鎖症予後推測となるバイオロジカル・マーカーとして使用可能か否か : 葛西手術時の糞便細菌プロファイルの差異が肝移植を左右するか否か、を検討した。
|