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2009 年度 実績報告書

新規癌胎児抗原glypican3の小児固形腫瘍における組織発現と血中動態の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21592274
研究機関東京大学

研究代表者

金森 豊  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20221187)

研究分担者 小高 哲郎  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80442961)
太田 聡  東京大学, 医学系研究科, 講師 (90324342)
キーワードglypican 3 / 癌胎児抗原 / 胚細胞性腫瘍
研究概要

今年度はまず、これまでに当科で経験した小児固形腫瘍についてGPC3の組織発現を免疫組織化学法によって検討した。検討した腫瘍の内訳は、神経芽腫27例、神経節芽腫7例、副腎腫瘍3例、腎芽腫6例、横紋筋肉腫9例、胚細胞性腫瘍40例、である。神経芽腫、神経節芽腫、副腎腫瘍ではGPC3陽性のものは見られなかった。また、横紋筋肉腫では1例の陽性例があったが古い症例で、診断の面で検討が必要であると結論した。腎腫瘍では、6例全例で、未熟な線管構造や腎芽細胞にGPC3が陽性であった。胚細胞性腫瘍では、卵黄嚢腫瘍5例では全例GPC3が陽性であった。また未熟奇形腫と診断された3例でも、部分的にGPC3が陽性であった。
胚細胞性腫瘍に関しては、卵黄嚢腫瘍で全例GPC3陽性、一部の未熟奇形腫で陽性、との結果で、これまでに報告されている精巣腫瘍や卵巣腫瘍の結果を裏付ける結果であった。
腎腫瘍に関して、組織発現が当科症例6例全例でGPC3陽性であったことは特筆すべき新知見であると考える。腎芽腫ではこれまで良い腫瘍マーカーが見つかっておらず、本結果を考慮すると、GPC3が腎腫瘍の良い腫痩マーカーになる可能性が示唆された。
今後腎芽腫における血清中のGPC3測定を、これまでに保存した腎芽腫患児血清と新規に経験した腎芽腫症例とで、おこなって検証していく予定である。また腎芽腫組織でのGPC3発現をウエスタンブロット法で検証することも予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 当科における胚細胞性腫瘍40例の検討-癌胎児抗原GPC3及びAFPの発現を中心に-2009

    • 著者名/発表者名
      小高哲郎、金森豊、太田聡, 他
    • 学会等名
      第25回日本小児がん学会
    • 発表場所
      東京ベイホテル東急(千葉県)
    • 年月日
      2009-11-27

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公開日: 2012-07-19  

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