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2011 年度 実績報告書

救急医療と学校をつなぐトリアージエビデンスの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21592308
研究機関岡山大学

研究代表者

松枝 睦美  岡山大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (30347653)

研究分担者 三村 由香里  岡山大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10304289)
高橋 香代  岡山大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (60163250)
キーワード救急処置 / トリアージ / 養護教諭 / 学校事故 / 判断 / 対応 / 記録
研究概要

本年度は、研究計画【学校救急処置のエビデンス構築】の遂行のために、倫理的配慮に関して承認を受けた上で、現職養護教諭に試用を依頼し了解を得て実施した学校救急処置トリアージチェックリストの試用の分析を継続した。「頭部外傷(打撲を含む)トリアージチェックリスト」の結果では、101事例のうち、頭部打撲71例、頭部打撲及び挫傷・挫創18例、頭部打撲及び脳震盪3例、頭部打撲及び頸椎損傷疑7例、頭部打撲およびその他2例で、そのうち救急搬送や医療機関を受診したものは46例であった。救急搬送や医療機関受診した事例も入院などの重症例はなく、未受診の事例もその後受診したものはなかった。受診に至るまでの判断をみると、トリアージチェックリストの観察項目で網羅されており、実践で活用可能であるといえた。しかし、重症例に関しては精度が確認できたわけではないため、搬送方法が明らかな学校事故における判例70例を対象として、トリアージチェックリストをもちいて記録を実施し、その精度を確認した。実際の搬送方法をみると「救急搬送」47例、「受診」11例、「帰宅」12例であった。トリアージチェックリストの観察項目にチェックした結果、「ただちに搬送」54例、「状況を把握して搬送」10例、「状況に応じて搬送・医療機関受診」6例に分類でき、「帰宅」の判断に至る事例はなかった。さらに、症状を見落としてしまう事例はなかった。しかし、頭部外傷はその受傷の形態により、「頸椎(髄」損傷」を合併することがある。トリアージチェックリストには図に記入する方法をとっている。問診により受傷機転からイメージできなければ、その状態を見落とす可能性も否めない。このことから、「頸椎損傷」をみる観察項目を新たに加えた「頭部外傷(打撲)を含むトリアージチェックリストVer.2」を完成させた。この成果をもとに実施した研修会の満足度は高い結果であった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 2002

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 学校救急処置トリアージチェックリストの活用2012

    • 著者名/発表者名
      松枝睦美、三村由香里、高橋香代
    • 雑誌名

      日本養護教諭教育学会誌

      巻: 1巻 ページ: 23-31

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 養護実践のための四肢外傷チェックリストの提案-試用により明らかになった現状と課題-2002

    • 著者名/発表者名
      三村由香里、松枝睦美、高橋香代
    • 雑誌名

      日本養護教諭教育学会誌

      巻: 1巻 ページ: 13-22

    • 査読あり
  • [学会発表] 学校救急処置トリアージチェックリストの活用について2011

    • 著者名/発表者名
      松枝睦美
    • 学会等名
      日本養護教諭教育学会第19回学術集会
    • 発表場所
      女子栄養大学(埼玉県)
    • 年月日
      2011-10-09
  • [図書] 学校看護2012

    • 著者名/発表者名
      松枝睦美
    • 総ページ数
      198-253
    • 出版者
      東山書房

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公開日: 2013-06-26  

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