研究概要 |
本年度は集中治療室にて管理してるALI/ARDSをはじめとした重症患者の末梢血を用いて血管内皮前駆細胞の出現率を討した。 末梢血中の血管内皮前駆細胞の出現は極めて少なくその同定は容易ではない。種々の表面抗原を用いてgatingを行い目的の細胞を選択していく手法をとっている。 まず白血球全般に表面抗原を有するCD45^<low>細胞gatingし次いでCD34+,CD133+,CD31+細胞を順次gatingすると最終的に残った細胞は非常に少なく測定が出来なかった。 次にCD45^<low>細胞をgatingするまでは同じ手法を用いその後に核を染色するsyto16を用いて血小板と白血球分画を分ける方法を試みた。すなわちsyto16+CD34+細胞は血管内皮前駆細胞を含んでおり、syto16-CD34+細胞は血小板で構成されている。syto16+CD34+細胞は次いでCD133を用いて展開しCD133+CD34+,CD133-CD34+,CD133+CD34-,CD133-CD34-の4分画に分け各々の絶対数を計測することにより格段に信頼度の高い結果が得られるようになっている。
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