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2009 年度 実績報告書

破骨細胞の分化機能におけるコレステロール要求性とcaveolin-1の役割を探る

研究課題

研究課題/領域番号 21592341
研究機関明海大学

研究代表者

羽毛田 慈之  明海大学, 歯学部, 教授 (90164772)

研究分担者 佐藤 卓也  明海大学, 歯学部, 講師 (00316689)
増原 正明  明海大学, 歯学部, 助教 (70372901)
キーワード破骨細胞形成 / caveolin-1 / LDL受容体 / ノックアウトマウス / 分泌機構
研究概要

本研究は、RANKLで誘導される破骨細胞分化関連遺伝子探索のプロジェクトから同定されたcaveolin-1 (Cav-1)が破骨細胞の分化および骨吸収機能にどのように係っているか、さらに、破骨細胞分化機能のcholesterol要求性がどのような機構から生じるのかを調べるため、2種類の遺伝子欠損マウス(Cav-1-/-、LDL receptor-/-)を用いて、破骨細胞の分化と機能に対するcholesterolとcholesterol-richな細胞膜マイクロドメインであるlipid raftの構成タンパク質であるcaveolinの役割を解明することを目的とし、以下の結果が得られた。
1) 野生型マウス骨髄細胞をLDL-freeの血清下でRANKLを作用しても破骨細胞形成は大きく減少し、外来的にLDLおよび酸化LDLを添加することによって破骨細胞形成は回復した。このことから破骨細胞形成にLDL receptor (LDLR)もしくはスカベンジャー受容体の必要性が示唆された。
2) Cav-1およびLDLR-KOマススの骨髄細胞からの破骨細胞形成
Cav-1-/-がらの破骨細胞形成は同腹野生型マススと比べ有意な差が認められなかったが、LDLR-/-マウスの骨髄細胞からの破骨細胞形成は明らかに野生型と比較して遅延していた。この破骨細胞形成の遅延は象牙片上での破骨細胞分化でより顕著に現れ、骨吸収活性の低下を付随していた。
3) しかし、RANKLに誘導される破骨細胞分化のキーになるc-fosおよびNFATclのmRNA発現は野生型マウスとLDLR-KOマススでは差が認められなかった。また同様に、破骨細胞の機能タンパク質である酒石酸耐性酸ホスファターゼ(TRAP)およびカテプシンK(CathK)の遺伝子発現も両マウス問で有意な差が認められなかった。しかし、CathKの細胞内での蓄積がKOマウスで見られ、分泌機構の不全が認められた。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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