研究分担者 |
根本 優子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (10164667)
小野 俊雄 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (80050607)
馬場 友己 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (60189727)
小早川 健 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教務職員 (10153587)
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研究概要 |
ブドウ球菌プロテアーゼの大腸菌発現系の確立 コラーゲン分解能を持つ黄色ブドう球菌プロテアーゼのうち,ゲルタミン酸特異的プロテアーゼ(GluV8)を大腸菌で発現する系を確立した.黄色ブドウ球菌にはさらに最低10種類のプロテアーゼが発現じていることが知られている.例えばexofoliative toxin(ET)-A~Dは結合組織タンパク質デスモグレインを特異的に分解して新生児や幼児にとびひを起こすことが知られている.そこでブドウ球菌の発現するET-Aの大腸菌発現系も確立した.また黄色ブドウ球菌にはセリンプロテアーゼファミリー(Spl)A~Fに属するSplオペロンが存在する.このオペロンのコードするSplA~Fまでのは大腸菌発現系を確立した.しかしながらSpICを除く5種類のSplファミリープロテアーゼはアフィニティークロマトグラフィーゲルに公庫に結合してしまい,溶出しない.現在その溶出条件を検討中である. 黄色ブドウ球菌の強い感染性とその発現プロテアーゼに何らかの相関がある可能性があるので,類縁菌であるStaphylococcus capraeおよびS.cohniiのGuV8ファミリープロテアーゼ遺伝子もクローニングした. 活性型プロテアーゼへのプロセシング発現した黄色ブドウ球菌プロテアーゼはプロテアーゼフォームでありまだ活性を持たない.そこで各種プロテアーゼでプロ配列を除去することでその活性化を図った.その結果,GluV8ファミリープロテアーゼは,サーモライシンによって効率的に活性化することができた.一方ETA,SplA~Fはこれまでのところin vitroでの活性化には至っていない.今後の検討課題である. グルタミン酸特異的プロテアーゼのコラーゲン分解活性とコラーゲンの構造相関GluV8 I型コラーゲンを分解することでコラーゲンに存在するGluに選択制がアルかどうかを検討中である.
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