研究課題/領域番号 |
21592369
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
岡元 邦彰 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (10311846)
|
研究分担者 |
筑波 隆幸 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30264055)
西下 一久 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20237697)
坂井 詠子 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10176612)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2011
|
キーワード | 破骨細胞 / 骨粗鬆症 / プロテアーゼ |
研究概要 |
破骨細胞への分化・活性化においてRANK(Receptor Activator of NF-κB)/ RANKL(RANK Ligand), OPG(Osteoprotegerin)の系とMacrophage colony stimulating factor(M-CSF)/ c-fmsの系は重要なシグナル伝達経路である。カテプシンE(CE)の欠損マウスは破骨細胞の形成において、野生型マウスと比較して有意な破骨細胞数の減少が認められたため、これらの経路を含めた解析を進めてきた。破骨細胞数の減少と一致して、リアルタイムPCRでは、M-CSFおよびRANKLの膜表面受容体c-fms、RANK、シグナル経路のc-fos、破骨細胞特異的マーカーであるカテプシンK、酒石酸耐性アルカリホスファターゼ、等には発現の減少傾向にはあるものの、統計学的に有意な差は認められなかった。また、破骨細胞前駆細胞の融合に関係しているといわれているDC-STAMPとOC-STAMPについても同様の結果であった。そこで、包括的に細胞内のmRNAの発現を調べるために、Microarray解析を行った。すると、いくつかの因子の上昇あるいは下降が認められたが、その中で、酸化ストレスに関する因子の上昇が認められた。そこで、RANKL添加前と添加後の過酸化水素水を測定したところ、CE欠損マウスにおいて過酸化水素水産生量の上昇が認められた。つまり、CE欠損マウスは何かの原因で酸化ストレスを受けている可能性が示唆される結果となった。また、オートファジー関連分子について解析を行ったところ、p62、LC3、ユビキチンが、細胞可溶画分から不溶画分へと移動した。この結果と、破骨細胞数の減少に酸化ストレスが関与している、という結果と考えあわせると、CE欠損マウスにおける破骨細胞数の減少はオートファジーが亢進し、破骨細胞のミトコンドリアにダメージが生じ、破骨細胞の形成に抑制が生じたことが示唆された。
|