研究課題/領域番号 |
21592379
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
上西 秀則 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (90084300)
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研究分担者 |
今吉 理恵子 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (80320331)
長 環 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (90131870)
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キーワード | 酵母 / Candida / NAD / 神経細胞 / 分化誘導 |
研究概要 |
本研究課題は平成21年度から23年度にかけて段階的に内容を進める計画で開始した。平成21年度から22年度にかけて、菌体から抽出した有効成分の組成分析ならびに構造解析を行った結果、NADの類縁体であることがわかった。そこで解析結果に基づいて化学合成を行い、合成標品を得た。平成22年度の後半は合成標品の効果を確認するために各種培養細胞を用いて試験を行った。 この結果、NB-1細泡に対しては、細胞から神経突起の著明な伸長が観察され、神経突起伸長作用を有していることが示唆された。また、ラット胎児初代培養の中枢神経細胞(ドーパミン細胞)を用いて試験を行った結果、 1)神経突起の著明な伸長と、神経突起の分岐皮が数多く出現することが観察された。さらに、伸長した神経突起上には神経伝達物質を含む小胞を蓄積し、放出する部位と考えられている多数のバリコシティが形成されることも確認された。 2)ラット胎児ドーパミン細胞に合成標品を添加して培養し、2日後に細胞からRNAを抽出してDNAマイクロアレイ解析による遺伝子発現を調べた結果、神経細胞や神経組織の生育や発達に深く関係する一連の遺伝子群が優位に発現していることが確認された。 この結果から、化学合成で得た酵母に由来する新規NAD類縁体は神経細胞の突起伸長作用とバリコシティ形性能を有していることが明らかにされ、これがさまざまな神経疾患の治療薬としてその応用ならびに展開が大いに期待されると考える。
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