MRを用いた機能画像における口腔乾燥症関連疾患の診断と予後予測法の確立

2011 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 21592395
• 研究機関: 九州歯科大学
• 研究代表者: 森本 泰宏 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (00275447)
• キーワード: MR sialography / Dynamic / 機能 / 口腔乾燥症 / 唾液腺 / 疾患 / 漢方薬 / 洗浄療法

研究概要

Dynamic MR sialographyにより唾液腺の排泄状態をグラフ化し、数値で算出することが可能となった。更に、耳下腺及び顎下腺それぞれについて片側ずつ排泄機能を評価することも可能になった。実際、シェーグレン症候群、口腔乾燥症及び唾液過多症の患者を診断する上で同グラフより算出される排泄後の描出率/排出前の描出率が重要なデータとなることが証明された。今回の研究で口腔乾燥症患者の治療として有効である唾液腺洗浄療法の予後判定にもこの変化割合量の数値が有効であることを証明し、加えて漢方薬治療での有効性も検討した。唾液腺洗浄療法では、変化量の大きいものに治療効果が高く、逆に低いものには治療効果が薄いことが確認された。しかし、口腔乾燥症の患者に対する漢方薬投与による治療効果の予後判定については、結果の予後予測が判断できないようである。更なる、患者数を増やして検討していく必要はあるものの、現時点では洗浄療法のみにDynamic MR sialographyのデータを応用することが得策であると考える。

研究成果

• [雑誌論文] Correlation of mandibular bone quality with neurosensory disturbance after sagittal split ramus osteotomy (2011)
  • 著者名/発表者名: Yoshioka I, Tanaka T, Khanal A, Habu M, Kito S, Kodama M, Oda M, Wakasugi-Sato N, Matsumoto-Takeda S, Seta Y, Tominaga K, Sakoda S, Morimoto Y
  • 雑誌名: Br J Oral Maxillofac Surg 巻: 49 ページ: 552-6
• [雑誌論文] Diagnostic significance of characteristic findings on ultrasonography for the stitch abscess after surgery in patients with oral squamous cell carcinoma (2011)
  • 著者名/発表者名: Yamamoto N, Yamashita Y, Tanaka T, Ishikawa A, Kito S, Wakasugi-Sato N, Matsumoto-Takeda S, Oda M, Miyamoto I, Yamauchi K, Shiiba S, Seta Y, Matsuo K, Koga H, Takahashi T, Morimoto Y
  • 雑誌名: Oral Oncol 巻: 47 ページ: 163-9
• [雑誌論文] Noninvasive identification of peripheral vessels of oral and maxillofacial regions using electrocardiography-triggered three-dimensional fast asymmetric spin-echo sequences (2011)
  • 著者名/発表者名: Tanaka T, et al
  • 雑誌名: Oral Sure Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod 巻: 112 ページ: 493-501
  • 査読あり
• [学会発表] 歯内領域における歯科用コーンビームCTの有用性 (2011)
  • 著者名/発表者名: 森本泰宏
  • 学会等名: The 18th International Congress of Dentomaxillofacial Radiology
  • 発表場所: Hiroshima
  • 年月日: 2011-05-26
• [図書] 「Q&A」で学ぶ歯科放射線学SBOs講義 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金田隆監修
  • 総ページ数: 336
  • 出版者: 学建書院