研究課題/領域番号 |
21592413
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
北迫 勇一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (30361702)
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研究分担者 |
田上 順次 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50171567)
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キーワード | 象牙質う蝕 / う蝕活動性 / 臨床評価 / う蝕部位 / う蝕診断 / pH / う蝕原因細菌 / 遺伝子分析 |
研究概要 |
本研究では、異なるう蝕形態(咬合面・隣接面・歯頚部・根面)における、罹患象牙質除去前後の表層pH変化を、臨床用微小pHセンサーを用いて口腔内にて直接測定することで、各種う蝕症例間のう蝕活動性評価結果を比較検討する。さらに、除去されたう蝕サンプル中のう蝕原因細菌叢を、Realtime-PCRを用いて定量的に分析することで、pH分析ならびに細菌分析の観点から、各種う蝕の進行メカニズムについて解析を試みる。 平成22年度は、本研究に同意の得られた患者150名の口腔内において、上記う蝕部位におけるう蝕除去前後の表層pH変化を、臨床用微小pHセンサーを用いて直接評価し、その臨床データを集積した。また、上記pH測定時に、同一被験者から刺激唾液、う蝕周囲のプラークおよび象牙質う蝕サンプルを採取し、サンプル中のう蝕細菌叢について、Real-time PCRシステム(Applied Biosystems 7500リアルタイムPCRシステム)を用いた定量的遺伝子分析を行った。その結果、隣接面ならびに歯頚部急性う蝕では、他の部位間と比較して、有意に低い表層pH値を示した。また、急性う蝕におけるう蝕原因細菌叢(Lactobacili)にいても、隣接面ならびに歯頚部では他の部位間との有意差な差を認めた。本結果は、日本歯科保存学会(秋季大会・岐阜)にて報告した。
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