研究分担者 |
竹内 久裕 徳島大学, 病院, 講師 (10222093)
西川 啓介 徳島大学, 病院, 講師 (10202235)
重本 修伺 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20294704)
山本 修史 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60548634)
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研究概要 |
昨年度に引き続き,徳島大学病院・高次歯科部門・金属アレルギー外来を受診し,パッチテストの結果,陽性金属元素を1種類以上有し,患者で本研究の趣旨に同意した接触性皮膚炎あるいは掌蹠膿疱症,異汗性湿疹患者の病変部位中金属元素濃度の分析を行った.また,昨年度報告した口腔内修復物の微量金属元素分析方法は,アレルギー患者においても口腔内修復物を簡便に分析可能で,診断と治療に有用であった. 皮膚病変内の金属元素は非常に微量であり,金属元素分析結果は,アレルギー患者群においては,(1)病変部から金属元素が検出されたもののアレルギー陽性金属元素の一部のみであった群,(2)病変部から金属元素が検出されなかった群,(3)病変部から金属元素が検出されたもののアレルギー陽性金属元素以外であった群に分類され,アレルギー陽性金属元素がすべて皮膚検体から検出された被検者はいなかった.また,今年度の研究結果では,3群間で病変の種類やアレルギー陽性金属元素の種類等で相関は認められなかった.(1)群については金属元素によって皮膚に移行しやすい元素があるのか否か今後被検者数を増やし検討して行く予定である.また,アレルギー陽性金属元素でない金属元素のみが検出された理由については,検出された金属元素のほとんどがZnであったため,日常生活における保湿剤としてハンドクリームやシャンプーなどの日常品にジンクピリチオンや酸化亜鉛等が含まれていることの影響があるものと考えられる.被検者によってその含有率も異なることから,その影響を健常者群と比較することも難しいと考えられた.
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