研究課題/領域番号 |
21592461
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
蟹江 隆人 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70152791)
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研究分担者 |
門川 明彦 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (00169533)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | アクリル系義歯 / ポリマーブレンド / ウレタンジメタクリレート / 曲げ強さ / 衝撃強さ |
研究概要 |
義歯の主流を占めるアクリル系義歯は、材質的な強度不足から、長期にわたり繰り返される咀嚼力や落下など不測の事故によりひび割れや破折を生じることがある。本研究では、ポリマーブレンド法を応用して、ポリマーをマトリック中に均一に分散させる方法を確立して、重合収縮が少なく、割れにくく、耐磨耗性に優れた義歯床用材料を開発するのが目的である。今年度は、ウレタン系オリゴマー(コード)SH-500Bに加えて、UV-7000B、UV-7640B、UV-1700B、UV-6300Bさらに8100と9832を使用して、ウレタン系オリゴマーに添加するモノマー/ポリマーの種類と混合量を変えて重合体を作製して、その重合体の曲げ試験と衝撃試験(200cm/sec)を行った。コントロールとして、市販の加熱重合型と化学重合型をそれぞれ使用した。加熱重合型と化学重合型の曲げ強さ(MPa)と衝撃強さ(MPa)はそれぞれ103.2、8.2と109.4、6.0を示した。PMMAのみ分散させたポリマーの曲げ強さと衝撃強さは、118.5と4.5を示した。SH500Bを混合すると、118.1と10.9、UV7000Bを添加すると、88.8と18.4を示した。そのほかのオリゴマーを添加すると、曲げ強さは、15.1~87.3、衝撃強さは0.3~3.8を示した。重合収縮量は、どの材料も1.2~2.1の間を示し、大きな差違は見られなかった。本研究の結果、SH-500Bを混合することにより、コントロールと比較して曲げ強さにも衝撃強さにも優れた結果が得られた。さらに、衝撃強さを優先する場合は、UV-7000Bとの混合を行うと良いことがわかった。また、これらのオリゴマーとPMMAとの混合率を変えると特性が変化するが、その変化量は小さいことが明らかとなった。オリゴマーの複合化が今後の課題となって残っている。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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