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2009 年度 実績報告書

口腔は認知機能の障害過程に介入できるか-その脳神経病理学的根拠を求めて-

研究課題

研究課題/領域番号 21592473
研究機関日本大学

研究代表者

成田 紀之  日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (10155997)

キーワード局部床義歯 / 前頭前野 / 咀嚼 / 咀嚼筋活動 / 咬合接触 / 摂取食品スコアー / f-NIRS / 認知機能テスト
研究概要

「口腔は認知機能の障害過程に介入できるか-その脳神経病理学的根拠を求めて」という本研究課題における初年度研究実績の概要は以下のように総括される.
歯の部分欠損症例における義歯に使用による1)前頭皮質活性,2)咀嚼筋活動,3)咬合接触様相,4)食品摂取アンケートにいずれにおいても,義歯装着は有意な増加を示し,義歯装着による脳高次機能活性と咀嚼の向上とのかかわりが明らかとなった.とくに歯の部分欠損症例における義歯の使用による前頭皮質活性の向上は,咀嚼の側性にかかわりなく前頭前野背側部に右半側優位性を示した.このことから,咀嚼(食塊認知)にかかわる口腔の体性感覚認知のプロセスに右側前頭前野が深くかかわると考えられた.
歯の部分欠損症例における義歯に使用による効果を健常成人と比較すると,1)咬合接触様相,2)食品摂取アンケートのいずれにおいても,健常者は義歯装着のそれより有意に大きい値を示した.一方,3)前頭皮質活性に関する咀嚼の効果には,健常者と義歯装着者とに有意な差異は示されなかった.これらのことから,義歯装着による前頭前野背側領域の活性効果は健常レベルにまで上昇することが確認された.
上記の検討結果については,その一部を第118回日本補綴歯科学会(平成21年6月6~7日,京都)において発表し,また次年度には第119回日本補綴歯科学会(平成22年6月11~14日,東京)日本補綴歯科学会(平成22年6月11~14日,東京)ならびに第88回国際歯科研究学会議(IADR,2010107114~17,Barcelona)での発表を予定しており,すでに抄録は投稿済みである.
また,現在,部分欠損歯列患者における義歯装着前後の前頭皮質活性の変化と認知機能検査ならびにQOLとの関連については検討を継続している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 咀嚼にかかわる一次感覚運動皮質活動のf-NIRS計測2009

    • 著者名/発表者名
      成田紀之
    • 学会等名
      日本顎口腔機能学会
    • 発表場所
      昭和大学(東京)
    • 年月日
      20091128-20091129
  • [学会発表] 義歯装着による咀嚼時の前頭前野の活性局在に関するf-NIRS研究2009

    • 著者名/発表者名
      成田紀之
    • 学会等名
      日本補綴歯科学会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都)
    • 年月日
      20090606-20090607

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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