研究課題/領域番号 |
21592475
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
石上 友彦 日本大学, 歯学部, 教授 (70191872)
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研究分担者 |
月村 直樹 日本大学, 歯学部, 准教授 (10301558)
永井 栄一 日本大学, 歯学部, 専任講師 (80172485)
梅川 義忠 日本大学, 歯学部, 助教 (20451312)
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キーワード | 磁気補綴学 / 磁性アタッチメント / 最適化 / 根面板 / キーパー / 有床義歯 |
研究概要 |
本年度に実施した研究の成果として、磁性アタッチメントのサイズと傾斜角度が義歯の維持力に与える影響を調査した。現在、国内において、国産の磁性アタッチメントの普及は著しく、その有用性も認知されつつあるが、国外においては、粗悪な磁性アタッチメントが存在し、信頼度も低く、未だ普及率は低い。このため、海外において磁性アタッチメントを利用した補綴治療を普及させるためにはエビデンスのある日本製の磁性アタッチメントを標準化し普及させる必要がある。本研究での磁性アタッチメントの維持力測定により、傾斜角度の増加とともに維持力の減少を示すことが明らかにされた。また、磁性アタッチメントのサイズが規定と異なる場合には漏洩磁場が増加し、同時に維持力の低下を招くことから、不完全な磁気回路の形成により維持力が低下するだけでなく、周囲の組織への生物学的影響について検討の必要があることを明らかにした本研究成果は、磁性アタッチメントの標準化のための重要な資料である。 磁性アタッチメントを使用した義歯についてキーパー付根面板の位置、数、形態と義歯の動態および疲労度の関係を明らかにすることは、根面板を製作し義歯を装着する上にも大きな指標となる。このため、上記の結果に加えて顎堤上の磁性アタッチメントの配置や牽引速度による吸引力の相違について模型実験による研究を行ったので、これらの指標を統合することにより、種々の条件下における最適化されたキーパー付根面板の形態を確立させるための研究を行うことを可能とした。
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