• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

歯髄細胞を用いた分化誘導因子を必要としない骨再生医療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21592515
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

山口 聰  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00280628)

キーワード再生医療 / 歯 / 骨 / 歯髄
研究概要

我々はこれまでにヒト歯髄細胞を再生医療に応用することを目指し研究を進めてきた。その研究過程において歯髄細胞の多分化能を検討する目的で、初代培養した歯髄細胞を細胞選択、分化誘導を行わずに、そのままハイドロキシアパタイトスキャフォールドに付着させ免疫不全マウスに移植したところ活発な骨組織形成が観察された。そこで本研究を遂行することに至り、研究初年度の平成21年度は同意の得られた患者10人の歯髄細胞を用いて実験を行った。10人全ての歯髄細胞は細胞選択、分化誘導を行わずともin vivoにてハイドロキシアパタイトスキャフォールド内に骨組織を形成した。
これまでの我々の研究においては歯髄細胞の培養では牛胎児血清を使用していたが、実際に患者に移植する細胞を培養する際には牛胎児血清は安全性を考慮すると使用は避けたい。そこで平成22年度は無血清培地におけるヒト歯髄細胞の培養を目指した。初代培養の方法は従来どおりoutgrowth培養法を用いた。ES細胞用無血清培地、間葉系幹細胞用無血清培地などの種々の培地を使用してみたところ、間葉系幹細胞用無血清培地により培養すると牛胎児血清含有培地と同等またはそれ以上の歯髄細胞の増殖が認められた。初代培養のみならず継代培養においても良好な増殖が得られ、臨床応用に必要な細胞数は確保できると思われる。再生医療において安全性は重要事項である。今年度の研究成果により歯髄細胞を用いた再生医療研究が一歩、臨床応用に近づいたと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Characterization of the radioresponse of human apical papilla-derived cells.2011

    • 著者名/発表者名
      Abe S., Hamada K., Yamaguchi S., et al
    • 雑誌名

      Stem Cell Res.Therap.

      巻: 2:2 ページ: doi:10.1186/scrt43

    • 査読あり
  • [学会発表] 放射線による歯根形成阻害メカニズムの検討2010

    • 著者名/発表者名
      阿部成宏、濱田啓一、山口聰, 他
    • 学会等名
      第47回日本口腔組織培養学会
    • 発表場所
      高知
    • 年月日
      2010-11-13
  • [学会発表] 分化誘導因子を必要としないヒト歯髄組織由来細胞による骨組織形成2010

    • 著者名/発表者名
      山口聰、阿部成宏、濱田啓一、天笠光雄
    • 学会等名
      第8回日本歯科再生医療学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2010-10-30

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi