本研究ではシェーグレン症候群(SS)モデルマウスを用いて唾液腺の再生を試み、口腔乾燥症の治療法を確立することを目的としている。 SLE自然発症マウスNZM 2328にマウスサイトメガロウイルスを感染させ、SSにきわめて類似した唾液腺炎を発症させ、このマウスに多分化能を持つ組織幹細胞であるside population cells(SP細胞)を移入して唾液腺の機能の再生を獲得することを試みている。 21年度はNZM2328マウスをアメリカ、バージニア大学Fu教授から供与していただき交配を開始する予定であったが、供与が許可された後、実験施設への受け入れ申請をしたが、マウスの輸入となるためウイルス感染実験を行う予定であった実験施設に直接受け入れができず、途中受け入れ動物実験施設の確保ができず、交配を開始できなかった。ようやく途中受け入れ施設の確保ができることとなり、現在申請中である。そのため、他のマウスを使用してSP細胞の分離手技の確立を行ってきた。また、SP細胞の数代の継代はまだGFP遺伝子のトランスフェクションを行える段階までは至っていない。 21年度はこのように実験のための準備段階の予備実験を続けており、これから本格的な実験となる。
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