研究分担者 |
藤内 祝 横浜市立大学, 医学部, 教授 (50172127)
廣田 誠 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (20347305)
党 健武 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (80334796)
小谷 一孔 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 准教授 (20225452)
岩井 俊憲 横浜市立大学, 附属病院, 診療指導医 (00468191)
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研究概要 |
本訓練装置作製の初段階として、日本バイナリー株式会社と協力しプロトタイプ手術シミュレータ(内視鏡下手術トレーニングソフトウェア)の設計,試作を行った.ペアン鉗子の操作はSensAble社製PHANTOM Omniを使用した.試作品を実際に操作し,システムの機能性,力覚データ,解剖学的正確性を評価した。 同シミュレータでは血管とその周囲組織を可視化し、牽引・圧迫による組織の変形を表現することに成功した。さらに手術者(操作者)、補助者に対して力覚的なフィードバックを得ることが可能となり、組織の変位に従い力覚を変化させることに成功した。また、内視鏡支援下手術に必須のモニター下ペアン鉗子操作を再現することが可能となり,顎下腺摘出で最も重要な血管周囲の剥離操作をシミュレートすることができた。現在は、デバイスをより現実のものとするために、実際の手術器具と同様な形態となるよう検討している。 平行して、本シミュレータに血管や神経などを含む顎下腺周辺の解剖学的構造を正確に取り入れるため、3次元CT画像データ、内視鏡手術の2次元画像データの取得を行った。 生理学的計算モデルの補完に関して、顎下腺などの牽引力、圧迫力を駆動力に変換するアルゴリズムの開発に取りかかり、血管、神経などの複雑さにあわせて、メッシュ精度の再検討を行った。 今回までの検討により,訓練システムのハード面は一応の完成をみた.今後は力覚フィードバックについてさらに詳細に検討し,システムの特性向上を進める予定である。
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