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2011 年度 実績報告書

長期の交感神経刺激が及ぼす唾液分泌低下の機序解明とヒューマンセンシングへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 21592542
研究機関鎌倉女子大学

研究代表者

吉野 陽子  鎌倉女子大学, 家政学部, 講師 (70298248)

研究分担者 中川 洋一  鶴見大学, 歯学部, 講師 (90148057)
キーワードカリクレイン / α_1アドレナリン / シグナル伝達 / ERK1/2 / 顎下腺細胞 / Ca^<2+>濃度
研究概要

α_1アドレナリン受容体アゴニストのフェニレフリン長期投与による慢性ストレスモデルマウスの顎下線において、カリクレイン活性およびリン酸化酵素のextracellular signal-regulated kinase(ERK)1/2が有意に低下することを報告してきた。タンパク分泌におけるERR:K1/2のリン酸化には細胞内Ca^<2+>の上昇が関与することが示唆されているが、カリクレイン分泌の詳細なメカニズムは明らかにされていない。そこで、本研究は長期PHE刺激によるカリクレイン分泌抑制のメカニズムを明らかにすることを目的として、顎下腺上皮細胞内Ca^<2+>濃度の関与を検討した。13週齢のICR雄マウスを用い、コントロール群(CTL)には生理食塩水を、フェニレフリン投与群(PHE)にはPHE(5mg/kg)を1日2回、5日間筋注により投与し、顎下腺を摘出した。顎下線はコラゲナーゼ処理後、顎下線上皮細胞を分取し1×10^6cell/mlに調整した。fura2-AMで標識した後、カルバニール(30μM)による細胞内Ca^<2+>濃度の上昇を比較検討した。
顎下腺上皮細胞内のCa2膿度の上昇は、CTL群に比べてPHE群では有意に抑制されていた。したがって、長期PHE刺激による唾液カリクレイン分泌の抑制には顎下腺細胞内のCa^<2+>濃度上昇の抑制が関与していることが示唆された。慢性的に交感神経が刺激されている状態では、顎下腺細胞内において、セカンドメッセンジャーであるCa^<2+>放出が抑制され、その後のシグナル伝達経路であるERK1/2のリン酸化が阻害されたものと考えられる。また、これは顎下腺にのみ特異的に起こった可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Salivary 8-OHdG induction by physical exercise training under food restriction2011

    • 著者名/発表者名
      Yoko Yoshino, Yoichi Nakagawa
    • 雑誌名

      The Open Dentistry Journal

      巻: 29(5) ページ: 48-51

    • DOI

      21566720[PubMed]

    • 査読あり
  • [学会発表] 長期フェニレフリン刺激によるカリクレイン分泌抑制と顎下腺細胞内Ca^<2+>濃度の関与2012

    • 著者名/発表者名
      吉野陽子、今村武浩、中川洋一, 他ら
    • 学会等名
      第66回NPO法人日本口腔科学会学術集会
    • 発表場所
      広島国際会議場
    • 年月日
      2012-05-18
  • [図書] これからの応用栄養学演習・実習-栄養ケアプランと食事計画・供食-2012

    • 著者名/発表者名
      渡邉早苗、宮崎由子、吉野陽子編集
    • 総ページ数
      18-20,36-42
    • 出版者
      朝倉書店
  • [備考]

    • URL

      www.kamakura-u.ac.jp

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公開日: 2013-06-26  

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