研究概要 |
口腔扁平上皮癌においてAuroraを標的とした治療戦略を考える上でAurbraの分子背景(発現パターン,活性化機構)および病理学的意義の解明を目的に口腔扁平上皮癌細胞株HSC2,3,4を使用して、まず各Aurora発現状況をイムノブロット法にて解析した。具体的には細胞周期同調(double-thymidine法)後,時間毎に試料を回収し,細胞周期における各Auroraの遺伝子及びタンパク質発現量の変化を調べた。 次にGFP融合の各Auroraタンパク安定発現扁平上皮癌細胞株の樹立を行なった。細胞株はHSC2,3,4の内、Auroraを最も安定的に発現していたHSC3を選択した。この細胞株樹立によって蛍光顕微鏡下に経時的観察が可能となった。 現在、共焦点レーザー顕微鏡を駆使したタイムラプス顕微鏡観察を行なっている。これはとりもなおさず、口腔扁平上皮癌において各Auroraの細胞内動態をリアルタイムに可視化することであり、新規の研究成果が得られつつある。 口腔扁平上皮癌臨床症例における各Auroraの発現解析について、現在遅れを出しているが、患者同意を得られたものから実施していく。手法はまず免疫組織染色を行い発現解析を行う。
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