研究課題/領域番号 |
21592556
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
玉谷 哲也 徳島大学, 病院, 講師 (30274236)
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研究分担者 |
宮本 洋二 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20200214)
永井 宏和 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (50282190)
内田 大亮 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (20335798)
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キーワード | 抗アポトーシス蛋白 / NF-κB / 分子標的 |
研究概要 |
転写因子であるNF-KBが口腔癌治療の分子標的の一つになりえることを明らかにした。プロテアソーム阻害剤であるbortezomibを用いてNF-κBを抑制すると抗腫瘍効果が得られたが、完全には増殖を抑制できなかった。そこで、bortezomibの抗腫瘍効果を増強するために、抗アポトーシス分子に着目した。本研究ではNF-κBと抗アポトーシス分子の抑制に着目し、複合的分子標的治療法を確立することを目的とした。85症例の口腔扁平上皮癌を対象に抗アポトーシス分子であるXIAPの免疫組織染色を行った結果、86%が陽性であった。一方、正常口腔粘膜には発現を認めなかった。XIAPの発現と腫瘍の大きさ、癌の分化度、浸潤様式、リンパ節転移の有無、3年生存率と関連性があるか比較検討を行った。その結果、XIAPの発現と癌の分化度とは関連性を認め、症例数が少なかったため、有意差は認められなかったが、XIAPが発現するとT1とT2症例の3年生存率が低下する傾向にあった。すなわち、抗アポトーシス分子であるXIAPが口腔癌の治療の標的遺伝子になる可能性が示唆された。
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