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2010 年度 実績報告書

マイクロRNAを標的とした新たな口腔癌の化学予防法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21592561
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

山本 一彦  奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (20243842)

研究分担者 國安 弘基  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00253055)
桐田 忠昭  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (70201465)
キーワードマイクロRNA / 口腔癌 / 化学予防
研究概要

本研究は、口腔癌およびその発癌過程におけるmiRNAの発現変化をとらえ、これらの変化を修飾する化学物質等による新たな口腔癌の化学予防法を開発すること、さらに口腔癌の浸潤・転移に関わるmiRNAを同定し、それらの作用機序を明らかにし、浸潤・転移の抑制法を開発することを目的として行った。
これまでに、口腔癌の浸潤・転移と関連すると報告されている染色体7qのLOHの欠失範囲7q32に位置するhas-miR29b-1遺伝子の発現を浸潤・転移能の異なる口腔扁平上皮癌細胞株HSC3、HSC4を用いて検討を行ったところ、has-miR29b-1遺伝子の発現は非転移株であるHSC4では高転移株であるHSC3の10分の1程度であった。
また、has-miR29b-1遺伝子によりdown-regulateされることが予測される遺伝子としてc-metに着目し、口腔扁平上皮癌手術標本におけるc-metタンパクの発現およびhas-miR29b-1遺伝子の発現との関係について検討を行ったところ、has-miR29b-1遺伝子の発現とc-metタンパクの発現との間に明らかな関連は認められなかったが、has-miR29b-1遺伝子の発現と癌組織におけるEMT(epithelial-to-mesenchymal transition:上皮間葉移行)との間に関連が見出された。これまでにc-metは癌組織においてカドヘリンとβカテニンの結合機能を低下させ、細胞接着機構を破綻させ、EMTを促進させるという報告がなされている。hsa-miR29b-1遺伝子がc-metタンパク発現に関連する何らかの経路によりEMTに関与する可能性が考えられ、miR29b-1をprecursorおよびinhibitor処理によるEMTおよびc-met関連遺伝子への影響について検討を進めている。

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公開日: 2012-07-19  

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