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2011 年度 実績報告書

口腔扁平上皮癌幹細胞の同定および癌幹細胞に対する治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 21592564
研究機関東京医科大学

研究代表者

水口 純一郎  東京医科大学, 医学部, 教授 (20150188)

キーワード口腔扁平上皮癌 / 癌幹細胞 / 治療戦略
研究概要

悪性腫瘍は癌幹細胞から生み出されているという知見が蓄積されつつあるが、口腔扁平上皮癌幹細胞は未だ充分に解析されていない。本研究では、口腔扁平上皮癌細胞株から癌幹細胞を純化し、その性状を明らかにすることを目的とした。これまで、癌細胞株を化学療法剤カルボプラチンで処理し、生存率を低下させると、CD24陰性CD44軽度陽性(CD24-CD44low)細胞が濃縮されることを示してきた。今回、浮遊細胞塊(sphere)形成法を用いて癌幹細胞の純化を試みた。癌細胞株をFGFおよびEGE存在下に非付着性のプレートで培養すると、2~3週間後にコロニー形成が観察された。このコロニーをトリプシン存在下にピペット操作をすることにより癌細胞浮遊液を調製し、単クローン抗体を用いたフローサイトメーター法により細胞表面マーカーを検討した。親株およびSphere由来の癌幹細胞におけるCD24-CD44lowを示す割合は夫々数%および50%程度であった。次に、この細胞株の化学療法剤カルボプラチンに対する感受性をMTT測定法を用いて調べたところ、化学療法剤に対して抵抗性を示した。癌幹細胞は化学療法剤に抵抗性を示すことから、CD24-CD44low細胞は癌幹細胞と見なすことができるが、他の細胞マーカーは多様であることから、扁平上皮癌幹細胞には多様性があると推測された。現在、これらの癌細胞株を免疫不全(Rag2欠損)マウスに移入しているが、現時点では腫瘍形成が観察されていないので、異なる免疫不全動物を用いて腫瘍形成を検討しているところである。以上を総合すると、口腔扁平上皮癌幹細胞の候補を同定することができたが、口腔扁平上皮癌には多様性があり、多様な癌細胞株が存在していると推測された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Thy28 partially prevents apoptosis induction following engagement of membrane immunoglobulin in WEHI-231 B lymphoma cells2012

    • 著者名/発表者名
      Toyota H, Jiang X, Asakura H, Mizuguchi J
    • 雑誌名

      Cell Mol Biol Lett

      巻: 17 ページ: 36-48

    • 査読あり
  • [雑誌論文] IL-27 suppresses RANKL expression in CD4+ T cells in part through STAT32011

    • 著者名/発表者名
      Kamiya S, Okumura M, Chiba Y, Fukawa T, Nakamura C, Nimura N, Mizuguchi J, Wada S, Yoshimoto T
    • 雑誌名

      Immunol Lett

      巻: 138 ページ: 47-53

    • 査読あり
  • [学会発表] BCR刺激によって誘導されるアポトーシスの解析2011

    • 著者名/発表者名
      秦喜久美、水口純一郎
    • 学会等名
      第20回日本Cell death学会
    • 発表場所
      東京大学薬学部(東京)
    • 年月日
      2011-07-29

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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