研究課題/領域番号 |
21592582
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
高橋 浩二 昭和大学, 歯学部, 教授 (40197140)
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研究分担者 |
綾野 理加 昭和大学, 歯学部, 助教 (50297016)
宇山 理紗 昭和大学, 歯学部, 講師 (40307054)
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キーワード | 嚥下障害 / 嚥下造影検査 / 嚥下内視鏡検査 / 頸部聴診法 / 嚥下時産生音 |
研究概要 |
今回は嚥下造影画像・嚥下時産生音同期解析システムを構築しえた。すなわちダイマジック社(株)(代表取締薬社長・東京電機大学音響情報研究室教授浜田晴男)の協力のもと嚥下造影画像・嚥下時産生音同期解析システムに以下の機能を附属させた。a) 時間軸上での分析範囲の指定機能b) コンピューターに格納したビデオ画像の再生機能c) 周波数特性分析機能d-1) 任意の周波数帯域のレベル観測機能e) 指定範囲のスペクトログラム分析機能f) 分析データの書き出し機能を備えた。 本システムを用いて、健常者を対象として嚥下音産生時の造影画像と嚥下音音響信号データの同期解析を行った。対象は健常成人15名で、各被験者8嚥下ずつ計120嚥下について解析を行ったところ、舌根部通過音、喉頭蓋通過音、食道入口部通過開始音、食道入口部通過途中音および食道入口部通過終了音を識別できた。このうち喉頭蓋通過音が最も出現頻度が高く、嚥下毎の通過音の出現状況では舌根部通過音、喉頭蓋通過音、食道入口部通過開始音、食道入口部通過途中音の4音が出現するパターンが最も多くみられた。また最大ピーク周波数の平均値の比較では食道入口部通過開始音が最も高く、続いて食道入口部通過途中音、舌根部通過音、喉頭蓋通過音、食道入口部通過終了音の順であった。 本研究により嚥下音の産生部位と産生部位に対応した音響特性が明らかとなった。
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