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2011 年度 実績報告書

嚥下障害の確定診断と医療現場、介護現場を繋ぐ客観的嚥下障害診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21592582
研究機関昭和大学

研究代表者

高橋 浩二  昭和大学, 歯学部, 教授 (40197140)

キーワード嚥下障害 / 嚥下時産生音 / 嚥下造影検査 / 嚥下内視鏡検査 / 頸部聴診法
研究概要

本年度研究では、嚥下障害所見がなく産生される異常音について音響特性と嚥下動態について検討した。代表者所属機関にてVF検査を施行した嚥下障害患者のうち、誤嚥、喉頭侵入などの嚥下障害所見がなく、異常音を産生した男性6名、女性6名、計12名(平均年齢68.6歳)を対象者とした。試料は任意の量のバリウム水(200%w/v)をコップより嚥下させVF画像の記録と嚥下時産生音の採取を行った。嚥下時産生音の採取では、聴診器の接触子にマイクロフォンを挿入し、Takahashi(1994)の方法に従い、輪状軟骨直下気管外側上の皮膚に約2.5cm長の両面テープを用いて設置し、VF検査時に嚥下時産生音を採取した。採取した嚥下時産生音音響信号は増幅器にて増幅し、VF画像と共にDV-CAMに記録した。採取したサンプルのVF検査所見と異常音の判定は歯科医師4名が行い、VF画像からは嚥下障害所見はみられないが、異常音を確認できたものを60音得ることができた。嚥下動態と異常音の解析は(株)ダイマジック社製の嚥下時産生音・画像同期解析システムにより、VF画像は30コマ/秒で、音響信号はサンプリング周波数48KHzでAVI形式のビデオファイルとして取り込み、VF画像のフレーム毎に嚥下動態と異常音を確認しながら異常音の発生するタイミングを判定した。音響信号の評価はスペクトログラムによる観察と、FFT分析による定量的評価を行った。検討の結果、異常音は、聴覚的ならびに音響特性ともにいわゆる嚥下音とは明らかに異なっていた。また、異常音の産生は、喉頭挙上前、喉頭蓋反転時、喉頭挙上時ならびに喉頭挙上不全時、喉頭の復位不全時の現象と関連する可能性が示唆されたため、今後もさらに検討を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 65歳以上の摂食・嚥下障害患者に対する入院下集中加療の短期効果の検討-74歳以下群と75歳以上群の比較-2011

    • 著者名/発表者名
      宇山理紗
    • 雑誌名

      日本摂食嚥下リハ学会誌

      巻: 15(1) ページ: 40-48

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 頭頸部癌治療後摂食・嚥下障害の当科の対応2011

    • 著者名/発表者名
      高橋浩二
    • 雑誌名

      頭頸部癌学会誌

      巻: 37 ページ: 508-513

  • [学会発表] 頭頸部癌治療後摂食・嚥下障害の当科の対応2011

    • 著者名/発表者名
      高橋浩二
    • 学会等名
      日本頭頸部癌学会
    • 発表場所
      ウインクあいち
    • 年月日
      2011-06-10
  • [学会発表] 「摂食・嚥下障害の診断法」-頸部聴診法のミニ実習も含め.-2011

    • 著者名/発表者名
      高橋浩二
    • 学会等名
      摂食・嚥下機能療法研究会
    • 発表場所
      東京(招待講演)
    • 年月日
      2011-04-28
  • [学会発表] 摂食・嚥下障害の基礎と評価-スクリーニング実習を含め-2011

    • 著者名/発表者名
      高橋浩二
    • 学会等名
      富士北麓地区在宅医療連携を考える会
    • 発表場所
      山梨(招待講演)
    • 年月日
      2011-04-23

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公開日: 2013-06-26  

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