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2009 年度 実績報告書

メカニカルストレスによる歯周病原因子による歯根膜線維芽細胞のシグナル伝達機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21592617
研究機関朝日大学

研究代表者

八木 孝和  朝日大学, 歯学部, 准教授 (10346166)

研究分担者 引頭 毅  朝日大学, 歯学部, 助教 (10360918)
キーワード歯根膜線維芽細胞 / シグナリングカスケード
研究概要

本研究は、ヒト歯周組織構成細胞を用いて、メカニカルストレスによる細胞内シグナル伝達機構を解明しようとするものである。また、歯周病原因子である線毛タンパク質、内毒素性リポ多糖(LPS)やその活性中心であるリピドAならびにリポタンパク質/リポペプチドに対する細胞応答性やこれら病原因子の認識にかかわる細胞受容体の発現に及ぼすメカニカルストレスの影響についても併せて明らかにしたいと考えた。
本年度は、以下の結果を得た。1.本研究の主旨を理解し、実験参加に同意した複数名の提供者の歯根膜組織から細胞株を樹立した。これらの細胞株の遺伝子について、real time PCRで調べた結果、歯肉線維芽細胞と比較してHLA MHC-DR-αが強い陽性反応を示し、MMP-1も有意の差を認めた細胞株が2種類あった。しかし、HLA MHC-DR-βについては、歯肉線維芽細胞と発現量に差を認めなかった。
上記結果より、以降の実験は、HLA MHC-DR-αとMMP-1に陽性反応を示した2種類の細胞株を採用した。2.得られた歯根膜線維芽細胞を用いて、細胞にメカニカルストレスとして、一軸方向に10%の伸展刺激を1分1伸展の速さで6時間にわたり加えた場合と、初期の1分間で10%伸展した状態にして、そのまま6時間経過させた場合でIL-6、IL-8の発現状態をreal time PCRで比較した。その結果、伸展回数が多いほうが発現量はやや多くなったが、有意な差を認めなかった。今回の結果からは、伸展刺激の加えるタイミング、頻度についてはIL-6、IL-8の遺伝子発現に与える影響は少ないと考えられた。今後、これらの細胞株が歯周病原因子の存在下で伸展刺激負荷細胞の情報伝達系にどのような影響を及ぼすのか調べるとともに、他の遺伝子の発現系への影響について調べる予定である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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