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2009 年度 実績報告書

脂肪組織由来の幹細胞とアディポカインによる炎症と再生の双方向性制御

研究課題

研究課題/領域番号 21592623
研究機関大阪大学

研究代表者

橋川 智子  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00362682)

研究分担者 村上 伸也  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70239490)
北村 正博  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (10243247)
キーワード再生医学 / 幹細胞 / アディポカイン / 脂肪組織 / 炎症 / アディポネクチン
研究概要

脂肪細胞由来の生理活性物質であるアディポネクチンは,抗糖尿病作用,抗動脈硬化作用,抗炎症作用を併せ持つ分子であることが報告されている。しかしながら,アディポネクチンが歯周病病巣局所における炎症反応制御にいかなる影響を与えているかについてはいまだ十分に明らかにされていない。そこで本研究ではヒト歯肉線維芽細胞におけるアディポネクチンの抗炎症作用について検討を行った。健常成人から血清を採取し,血清中のアディポネクチン量をELISA法にて測定した。その結果、健常成人血清中には4.6~9.8μg/mlのアディポネクチンを認めた。また、成人ヒト歯肉から採取した歯肉線維芽細胞(HGF)において,アディポネクチン受容体(AdipoR1, AdipoR2)のmRNA発現をRT-PCR法にて検討した結果、HGF中にAdipoR1, AdipoR2 mRNA発現を認めた。さらに、HGFをアディポネクチン(5μg/ml)存在あるいは非存在下にて18時間培養後,IL-1β(0.1ng/ml)にて2.5時間刺激し,HGF中のIL-1β, IL-6, TNFα mRNA発現をリアルタイムPCR法にて検討した結果、HGFをIL-1βにて刺激することにより,HGF中のIL-1β, IL-6, TNFα mRNA発現の増加を認めた。このmRNA発現増加はHGFをアディポネクチンにて前処理を行うことにより有意に抑制されることが明らかとなった。さらにその抑制効果はアディポネクチン濃度依存的であることを確認した。本研究によりアディポネクチンはHGFにおいて抗炎症作用を有することが強く示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Reduction of Neu5GC xenoantigen on human ADSC/MSCs lead to them as safer and more useful cell sources for realizing various stem cell therapies2009

    • 著者名/発表者名
      Komoda H
    • 雑誌名

      Tissue Engineering Part A (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 歯周組織再生療法の現状と将来展望2009

    • 著者名/発表者名
      村上伸也
    • 雑誌名

      綜合臨床 58

      ページ: 130-135

  • [学会発表] ヒト歯肉線維芽細胞におけるアディポネクチンの抗炎症作用の解析2009

    • 著者名/発表者名
      岩山智明
    • 学会等名
      日本歯周病学会2009年度秋季学術大会
    • 発表場所
      宮崎観光ホテル (宮崎)
    • 年月日
      2009-10-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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