研究課題/領域番号 |
21592627
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
鵜飼 孝 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (20295091)
|
研究分担者 |
原 宜興 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60159100)
|
キーワード | アテローム性動脈硬化 / 炎症性骨吸収 / CD40 ligand / RANKL / インターフェロンγ / 破骨細胞 |
研究概要 |
炎症性骨吸収が全身に及ぼす影響を検討するために、マウス歯周組織へのLPS注入により歯槽骨吸収が見られる時の全身的影響を検討した。その結果、T細胞の発現するCD40 ligandが破骨細胞形成に促進的に関与することを明らかにした。これは炎症組織でT細胞が発現するCD40 ligandが骨吸収に重要であることを示した初めての研究で、この成果はJournal of Periodontal researchに投稿し、アクセプトされた。 またアテローム性動脈硬化において重要な働きをするTh1細胞の産生する代表的なサイトカインであるインターフェロンγの破骨細胞形成への影響も検討した。その結果、このサイトカインはこれまで破骨細胞形成を抑制すると言われてきていることに反し、LPS存在下では条件により破骨細胞形成ならびに骨吸収を促進することを示した。この成果もJournal of Periodontal researchに投稿し、アクセプトされた。 ApoEノックアウトマウスを用いた実験においては、アテローム病変局所で免疫組織学的に破骨細胞形成に最も重要であると言われているRANKLの発現を検出でき、骨吸収とアテローム性動脈硬化の関連を示唆する結果が得られた。
|