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2011 年度 実績報告書

歯周病による動脈硬化促進メカニズムの解明-炎症性骨吸収が及ぼす影響-

研究課題

研究課題/領域番号 21592627
研究機関長崎大学

研究代表者

鵜飼 孝  長崎大学, 大学病院, 講師 (20295091)

研究分担者 原 宜興  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (60159100)
キーワード歯周免疫機能学 / 動脈硬化 / 骨吸収 / 破骨細胞 / 泡沫化細胞
研究概要

歯周病によるアテローム性動脈硬化促進の関連を検討するために、これまで炎症性骨吸収メカニズムを検討してきた。その結果、動脈硬化組織で多く棟出される炎症性サイトカインIFN-γやCD40Lが炎症性歯槽骨吸収促進に関連することを示してきた。さらに破骨細胞形成において必須であるRANKLがマウスアテローム性動脈硬化組織において発現されることを示した。
これらの研究では炎症性骨吸収惹起にLPSを用いてきたが、口腔内感染ではグラム陽性細菌の影響も大きい。
今年度はこのグラム陽性細菌の重要な構成因子であるペプチドグリカンの骨吸収に与える影響を検討した。その結果、LPS同様にペプチドグリカンもRANKL存在下で破骨細胞形成ならびに骨吸収を促進することが確認できた。さらに、ペプチドグリカンがLPSと協調して破骨細胞形成を促進することも確認した。
またLPSならびにペプチドグリカンによる骨吸収にはどちらもRANKLとTNF-αが重要な役割を果たしていることが示唆された。これらの所見はJ Periodontal Resに投稿し、アクセプトされている。
TNF-αはアテローム性動脈硬化でみられる泡沫化細胞の形成を促進することが既に報告されている。
我々はRANKLが泡沫化細胞形成を促進することを学会報告しており、歯周炎における炎症性骨吸収がアテローム性動脈硬化を促進するに関連する可能性を示すことができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Peptidoglycan and lipopolysaccharide synergistically enhance bone resorption and osteoclastogenesis2012

    • 著者名/発表者名
      Kishimoto T, Kaneko T, Ukai T, Yokoyama M, Ayon Haro R, Yoshinaga Y, Yoshimura A, Hara Y.
    • 雑誌名

      J Periodontal Res

    • DOI

      doi:10.1111/j.1600-0765.2011.01452.x

  • [雑誌論文] The formation of immune complexes is involved in the acute phase of periodontal destruction in rats2012

    • 著者名/発表者名
      Kuramoto A
    • 雑誌名

      J Periodontal Res

      巻: (In press)

    • DOI

      10.1111/j.1600-0765.2011.01453.x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] エピガロカテキンガレートが破骨細胞形成に及ぼす影響2011

    • 著者名/発表者名
      鵜飼孝
    • 雑誌名

      日本歯科保存学会誌

      巻: 54 ページ: 375-383

    • 査読あり
  • [学会発表] 茶カテキンはLPS誘導性の歯周ポケット形成および歯槽骨吸収を抑制した2011

    • 著者名/発表者名
      吉永泰周
    • 学会等名
      日本歯科保存学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2011-10-20
  • [学会発表] 骨吸収に対するペプチドグリカンとリポ多糖の協調作用に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      岸本隆明
    • 学会等名
      日本歯科保存学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2011-10-20
  • [学会発表] ペプチドグリカンはリポ多糖と協調して歯槽骨吸収と破骨細胞形成を促進する2011

    • 著者名/発表者名
      岸本隆明
    • 学会等名
      日本歯周病学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2011-05-27

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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