研究概要 |
これまでの研究から、SH基を有する抗酸化剤によって口腔内好中球の細胞死を効果的に遅延させることができたことから,口腔内好中球の細胞死を遅延させることで口腔内の感染防御能を高める,「抗酸化療法」によって口腔内感染症の予防および治療法の開発する可能性を探っている。 口腔内好中球は既に自身が産生した活性酸素によって活性化されており,細胞内グルタチオン濃度が低下していたため、口腔内の活性酸素の産生状況を口腔内唾液中の活性酸素を測定している。 口腔内の好中球機能には、口腔内で産生される活性酸素が影響を及ぼすと考えられるため、抗酸化剤(ボスウェリアセラータ他)とマルチビタミンを含有した錠剤を健常者と歯周病患者に一ヶ月間経口投与させて口腔内唾液中の活性酸素の変動をESR法で測定し、抗酸化剤の全身投与による口腔内の活性酸素量に及ぼす効果を検討中である。現在、学内の倫理委員会の承認を受け、プラシボを用いた2重盲見法で40名程の被験者数に対して研究を行った。今後は、活性酸素を低下させるために有効な成分を特定したいと考えている。
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