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2009 年度 実績報告書

歯周炎分子標的治療薬のスクリーニングに有効な三次元培養モデルの作成

研究課題

研究課題/領域番号 21592637
研究機関日本大学

研究代表者

大島 光宏  日本大学, 歯学部, 専任講師 (30194145)

研究分担者 山口 洋子  日本大学, 歯学部, 助手 (00239922)
キーワード歯周炎 / 三次元培養 / コラーゲン分解 / 分子標的治療薬
研究概要

歯周炎による歯周組織の破壊をin vitroでシミュレートするために,三次元培養法を用いて上皮と間葉との相互作用を調べる歯周炎の病態形成モデルを作製した。コラーゲンゲル内にヒト歯肉線維芽細胞(GF)を播種し,6穴プレート内で硬化させた後,ヒト歯肉上皮細胞(GE)を播種した。24時間後にゲルをプレートの底から浮かせ(floating culture)さらに5日間培養を継続した後,残存コラーゲン量を測定した。歯周炎罹患部位からのGFには,コラーゲンゲルの分解を極度に促進する"悪玉"線維芽細胞が含まれていた。また,歯周炎分子標的治療薬のスクリーニングのために,各種阻害剤を用いて,ゲル分解に及ぼす影響を調べた。MMP阻害剤,セリンプロテアーゼ阻害剤,TGFβRI阻害剤,JAK阻害剤または放線菌産物を加えておくと,コラーゲンゲルの分解が顕著に抑制されたが,これらの阻害剤は全身投与が難しい薬剤であるため,より安全な薬剤を模索した。その結果,狭心症の治療薬として長年使用されてきた「トラピジル」がコラーゲンゲルの分解を顕著に抑制することを見出した(「歯周炎治療薬」として特許出願済)。このゲル分解抑制の分子メカニズムは依然として不明であるため,"悪玉"および"善玉"線維芽細胞のクローニングを開始した。クローニング後に両細胞の遺伝子発現プロファイルを比較することにより,「トラピジル」の標的タンパクを同定できると考えている。また,天然物に由来する歯周炎に有効な分子標的治療薬のスクリーニングも行っている(特許出願準備中)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (1件) 産業財産権 (3件)

  • [学会発表] A novel drug screening system for periodontitis using 3D culture2009

    • 著者名/発表者名
      Ohshima M
    • 学会等名
      歯周病ゴードン会議
    • 発表場所
      Colby-Sawyer College, New London, NH,(USA)
    • 年月日
      2009-08-05
  • [産業財産権] 歯周炎治療薬2010

    • 発明者名
      大島光宏, 山口洋子
    • 権利者名
      日本大学
    • 産業財産権番号
      特許宇、特願2010-024339
    • 出願年月日
      2010-02-05
  • [産業財産権] 生体外創傷治癒試験用用具または創傷作製方法2009

    • 発明者名
      山口洋子, 大島光宏
    • 権利者名
      日本大学
    • 産業財産権番号
      特許、特願2009-212903
    • 出願年月日
      2009-09-15
  • [産業財産権] 歯肉上皮細胞の培養方法2009

    • 発明者名
      山口洋子, 大島光宏
    • 権利者名
      日本大学
    • 産業財産権番号
      特許、特願2009-231339
    • 出願年月日
      2009-10-05

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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