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2011 年度 実績報告書

Toll様受容体5を介した歯槽骨代謝機構に関する分子生物学的探索

研究課題

研究課題/領域番号 21592639
研究機関北海道大学

研究代表者

中村 公也  北海道大学, 北海道大学病院, 助教 (00261313)

研究分担者 出山 義昭  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (80271667)
兼平 孝  北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (90194935)
キーワードToll様受容体5 / 歯周疾患 / 骨芽細胞 / フラジェリン / OPG
研究概要

研究の目的は、Treponema denticolaが有するフラジェリンに着目し、骨芽細胞に対する影響を明らかにすることである。
昨年度に引き続き、本年度もフラジェリンの破骨細胞誘導に対する影響を明らかにするためにOPGの発現に着目し、研究を行った。昨年度の研究においてフラジェリンは骨芽細胞様細胞株MC3T3-El(El)細胞におけるOPGmRNAの発現を濃度依存的に抑制することが明らかになった。この抑制は処理後6時間で認められたことからフラジェリンがEl細胞に対してdirectに影響したためではなく、フラジェリンにより誘導されたサイトカインが二次的に作用した結果もたらされたものと推測した。そこで、この抑制に関与するサイトカインが何であるかを解明するためにIL-1β、IL-6、TNF-αおよびPGE2に着目した。E1細胞をフラジェリン処理すると処理後1時間でIL-6およびPGE2mRNAのup-regulationが認められた。それゆえ、この2つのサイトカインがOPGmRNAの抑制に関与しているか否かを検討した。フラジェリン+IL-6中和抗体の条件で培養してもE1細胞におけるフラジェリンによるOPGmRNAの発現動態に変化は認めなかった。一方、COX2阻害薬であるNS398を添加したところ、OPGmRNAのdown-regulationは抑制され、PGE2がこの現象をもたらすサイトカインの1つであることが示唆された。
Treponema denticolaは歯周疾患の進行に関与する細菌であることが知られているが、歯槽骨の破壊にはToll様受容体5リガンドであるフラジェリンが関与することが今回の研究により示唆された。歯周疾患の進行抑制を実現するための方策を検討する上でToll様受容体に着目した分子生物学的研究を今後も継続していく必要があると思われた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Toll like receptor 5 ligand induces monocyte chemoattractant protein-1 in mouse osteoblastic cells2012

    • 著者名/発表者名
      Kimiya Nakamura, Yoshiaki Deyama, Yoshitaka Yoshimura, Kuniaki Suzuki and Manabu Morita
    • 雑誌名

      Biomedical Research

      巻: 33 ページ: 39-44

    • 査読あり
  • [学会発表] 骨芽細胞様MC3T3-E1細胞におけるTLR5リガンドによるMCP-1の発現誘導2011

    • 著者名/発表者名
      中村公也、兼平孝, 他
    • 学会等名
      第60回日本口腔衛生学会・総会
    • 発表場所
      日本大学松戸歯学部(松戸市)
    • 年月日
      2011-10-09

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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