研究課題
基盤研究(C)
閉塞型睡眠時無呼吸症候群の主病態である上気道の機能障害の発症・増悪の機序を解明し、老化・加齢、性差などの各因子が肥満やメタボリックシンドロームの発症因子にどのような影響を及ぼすかを検討した。研究の最終目標である、老化・加齢、睡眠物質の欠如などの影響の検索のため、遺伝子改変マウスを使用する事が前提であったため、全身麻酔の調節呼吸下でのマウスisolated 上気道モデルを構築し、筋弛緩薬投与状態(passive upper airway)と筋弛緩薬非投与(active upper airway)の2つの条件下で上気道の閉塞圧と抵抗値を評価し,上気道の代償性神経筋応答性を検討した。その結果、麻酔下でも筋活性が温存されるactiveな上気道開大筋の状態では、passiveに比べて閉塞圧が大きく閉塞しにくい事が分かり、ある程度、人の上気道の機能を再現できることが分かった。次に自発呼吸下での whole plethymographマウスモデルを用いた上気道抵抗値の測定モデルを作成したが、マウスの上気道は解剖学的に予想以上に虚脱しやすく麻酔薬の影響により上気道開大筋の筋活性も著しく抑制されたため、自発呼吸下では再現性のあるデータの測定が不可能であった。そのため自発呼吸下での上気道の機能評価は、23年度当初から兎の上気道機能測定モデルを構築して実験を行い、加齢による上気道の筋活性とサーファクタント局所投与の反応性を検索した。体重3kgの兎と6ヶ月経過した軽度肥満の兎を用いて上気道閉塞圧を測定したところ、全身麻酔下での上気道筋活性に差は無く、サーファクタントの局所投与ではわずかに減少した。
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