研究課題
平成21年度は、抗炎症作用を有するエンドペプチダーゼを用いた歯周病予防・治療薬の可能性を検証するため、口腔ケラチノサイト(HOK)における膜結合性ペプチダーゼ[neutral endopeptidase(NEP;EC3.4.24.11;CD10)やendothelin converting enzyme(ECE-1)について基礎的データーの収集がされた。HOK及び口腔扁平上皮癌細胞(SCC)において、NEP及びECE-1のmRNAの発現が確認され、リアルタイムPCRにより、初期培養細胞と癌細胞のNEPの発現量の違い、ならびにNEPのエンドペプチダーゼ活性の違いを検証した結果、NEPのmRNAならびに活性はSCCがHOKと比較して高い傾向が認められた。また、HOKのNEPの発現に対するたばこに含まれる化学物質の影響を調べるため、ニコチン添加細胞のNEPのmRNAの発現量および活性について試験されたが、本研究に関しては現在も追試中である。口腔上皮細胞におけるNEPおよびECE-1と歯周疾患や口腔癌といった口腔疾患の病態との関連についてはほとんど解明されていないが、本研究によりそれらの病態の関連について、一部解明されるものと期待される。
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Biomed Res. 30
ページ: 349-355
ページ: 63-68
Int J Dent 30
ページ: ID 280737, 8
http://www.kenkoyobou.net/college/gyoseki/gyoseki_2009.html