研究課題/領域番号 |
21592661
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
松久保 隆 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (90112804)
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研究分担者 |
杉原 直樹 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (00246349)
須山 祐之 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10163065)
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キーワード | 食育 / 生活習慣病 / 齲蝕 / 齲蝕原性菌 / 食品受容応答 / 学齢期 / 食生活 |
研究概要 |
本研究は、学校保健活動における食育の推進に口腔の状態や口腔機能がどのように関連しているかを検討することを目的としている。今回は2011年度の市川市すこやか口腔健診の結果から小学生の食品受容応答に関連する要因いついて解析することを目的とした。 方法:2011年度の市川市すこやか口腔健診に参加したのは市川市立の9小学校で4および5年生であり、総数643名(男子350名、女子293名)であった。なお、本研究は本学倫理委員会の審査をえて、本調査の目的を保護者に十分説明し、同意を得て行っている。調査は、唾液流出速度、緩衝能、齲蝕原因菌数測定、咬合状態などの診査、プレスケールを用いた検査、咀嚼能力判定ガムによる咀嚼能力の検査および質問紙調査(食生活、生活習慣、食品受容応答など)を行った。食品受容応答は20品目の食品に関してそれぞれ1-4点を与え、(噛むのがむずかしい(1)、あまりうまく噛めない(2)、なんとか噛める(3)、よく噛める(4))で「嫌い、食べたことがない」食品を除き、合計して平均値を求めた。食品の受容応答に関連する要因についてはロジスティック解析で行った。 成績および考察:対象者の9割以上の者が毎日朝食をとっていた。フッ素入りの歯磨剤を使っていると回答した者は41%であった。一方、7%の者がフッ素入りではない歯磨剤を使っていると回答してた。すべての食品をよく噛めると回答したのは対象者の48%であった。噛みにくい食品はないと回答した者は47%であった。不正咬合のある者の割合は31%であった。3分間での刺激唾液が3ml未満の者が28%であった。一人当たり永久歯のDMF歯数は0.3であった。小学校4、5年生の食べられる食品の多さに関連する要因は、保健行動に関連する知識(生活習慣病の知識、朝食、フッ化物配合歯磨剤を使用、歯科医院での歯口清掃指導の有無)や習慣と口腔内の機能的な状態である唾液分泌速度や咬合状態が関連していた。
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